セルフ・リライアンスという生き方

投資信託を中心にいい会社、いい事業にコツコツ長期投資しています。 社会とつながるソーシャルな投資や寄付も実践中。

コモンズ投信 × 西武信用金庫「わたしたちの未来をつくるお金のつかい方」

12月は、寄付を全国で進めるキャンペーン「寄付月間」です。

その寄付月間の公式企画で、コモンズ投信の渋澤健さんと、西武信用金庫の常勤理事・髙橋一朗さんのトークイベントが行われました。

西武信金は、ソーシャルビジネスへの融資などで前から関心がありました。
コモンズ投信も西武信金も、寄付月間の事務局に参加していることもあって、今回の運びとなりました。

寄付月間公式認定企画 金融のプロが語る 「わたしたちの未来をつくるお金のつかい方」 | コモンズ投信株式会社

コモンズ投信・渋澤健さん「今日よりもよい明日、を共創する長期投資」

投資とは時間を味方にすること

・日本人の美徳に「足るを知る」があるが、「足らないを知る」ことも大事。かりに年2%のインフレが20年続いたら、1万円の額面は変わらなくても、実質的には約6,700円に目減りしてしまう。

・投資は怖いというが、確かに、バブルのピーク時(1989年12月)に日経平均に一括投資していたら今でもまだ大幅なマイナス。しかし、毎月定額の積立投資であれば、かりに同じ最高値の時から始めたとしても、現時点で約6割のプラスになっている。これが時間の価値。投資は時間を味方にすること

積立投資はお金持ちでなくても、普通の人でもできる方法(コモンズ投信は月3,000円から)。若いうちから、無理のない範囲で生活の中に取り入れるだけで、将来に少しゆとりが持てる。

「投資」は英語では「In+Vest」。「資金」を「投げる」というとお金をリスクにさらすだけ、というイメージがあるが、そうではなく、身に付けているべストの「ウチ」に「ソト」の世界の成長や様々な価値観を取り込む、呼び寄せるものと考えてみてはどうか。

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資本主義の本質は「共感」「共助」に根ざした「共創」

・資本主義について考えるときに、日本で初の銀行を創設した渋沢栄一の「滴を大河に」という言葉がある。ひとりひとりの小さなお金は滴でも、一つの流れに集めれば国をつくる大河になる。
これは、(渋澤さんも応援している)テラ・ルネッサンスの鬼丸昌也さんの「私たちは微力ではあるが無力ではない」という言葉とつながる。無力はいくら足しても掛けてもゼロだが、微力と微力が積み重なれば社会を変える大きな力になる。栄一も、資本主義のことを「合本主義」と言っていた。資本主義の本質は、「共感」と「共助」をベースにした社会の「共創」

・コモンズ30ファンドは、数字には直接表れない企業の「見えない価値」=非財務的な価値を大事にしている。そして、見えない価値を理解するため、企業と積極的に「対話」する。自分が何に投資しているのか、どんな企業にお金を託しているのか分かれば、悪いときも投資を継続できる。

・コモンズ投信は、社会起業家フォーラムやSEED Capを通じて寄付しているが、寄付もよりよい明日をつくるための投資。社会貢献ではなく本業と考えている。だから、もうかっていなかった創業当初から続けている。

今回のお話と重なる、2014年の渋澤さんの出版記念イベントの参加レポです。

西武信用金庫・常勤理事 髙橋一朗さん「地域金融機関として目指す姿」

日本で一番地域にお金を還元している金融機関

・地域金融機関は全国的にどこも厳しく、融資は減少、預貸率は下落傾向。しかし、西武信金は預金、貸出金とも大きく伸ばしている。預金は約1.8兆円、預貸率は全国トップの約84%で、お客様から預かったお金を最も地域に還元している金融機関。不良債権比率も最低水準。

・信金の預貸率は平均5割。一番酷いところは8%! 貸し出さず運用しかしていない。今は株価上昇で運用益が出ているが、再びリーマンショックが起こったらそういう金融機関はひどいことになる。自分の預けている先の預貸率を一度見てほしい。

・中小企業が赤字だから貸さなかったのか、それとも貸さなかったから赤字だったのか? 西武信金は当事者として融資先が黒字になるようサポートする金融機関でありたい。

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西武信金が成長できたワケ

信金は地域の中小企業とともに成長しない限り生き残れない。約20年前からトップダウンで意識改革を行い、中小企業に寄り添う当事者として、あらゆる取り組みを積み重ねてきた。※西武信金のコピーは「お客様支援センター」。

・具体的には、産学連携、融資先企業を集めた展示会、見本市・・・など。女子大と提携して、融資先の飲食業のメニュー開発をやったりもしている。他にも、事業承継、海外展開支援、ベンチャーキャピタルなど。荻窪支店の上には起業者向けのインキュベーション施設もある。

・職員の意識も変わった。一日何十件もまわりまくる古い営業スタイルはやめた。まわる件数ではなく、それぞれの取引先とじっくりコミュニケーションしている。

中小企業だけでなく地域のNPO・ソーシャルビジネスも応援

・人口減少、高齢化の中で信金が持続するには、住民にとって暮らしやすい地域をつくる必要がある。そのために、企業だけでなく、行政を補完し地域社会を支えるNPOやソーシャルビジネスもサポートしている。NPO向けに累計で45億融資してきた。

・定期預金金利の2割と、西武信金が同額をマッチングして寄付するNPO向け寄付付き預金もやっている。「預金が減るキャンペーン」は初めてだったので、最初は苦労したが、預金者への紹介を通して、職員のNPOに対する理解も進んだ。預金してくれた人には、寄付先団体の報告書を作って説明している。

・ETICによるハンズオン支援を組み合わせた、ソーシャルビジネス応援融資「CHANGE」も行っている。ソーシャルセクターへの支援も、地域とともに持続していく今後の地域金融のひとつのモデルと考えている。

「お金には意志がある」と思う。預金者は言葉にしないけれど、地域のためにお金を使ってほしい(例えば「地元の商店街を残してほしい!」)という預金者からの付託を受けている自覚がある。

感想

お二人の話にまさに「共感」しまくりの2時間でした。
うまく言えないのですが、お金の流れを純粋に経済的な側面だけでなく、お金を出す人、受け取る人、それを仲立ちする人の「共感」の面から考えてみると、投資、寄付、消費などが全ていい方向でつながってくる気がします。

個人的には、応援しているテラ・ルネッサンスを紹介してくれてうれしかったです。

西武信金の地域とともに歩む姿は素晴らしいと思いました。髙橋さんは「日本でいちばんやさしい金融機関になる」と言っていました。半沢直樹(古いですが)を彷彿とさせ、金融のあり方を考えさせられました。

そして、「お金には意志がある」という言葉には100%同意です。鎌倉投信の鎌田さんの言葉を借りれば、お金の使い方にその人の生き様や価値観が現れます。投資や寄付では、お金の行き先を積極的に選んでいますが、預金は無頓着なので、考えたいですね。

寄付月間のHPです。

寄付月間 -Giving December-

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