セルフ・リライアンスという生き方

投資信託を中心にいい会社、いい事業にコツコツ長期投資。 社会とつながるソーシャルな投資や寄付も実践中。

鎌倉投信・新井和宏さんが非上場のソーシャルベンチャー支援会社設立へ

鎌倉投信の創業者の一人であり、ファンドマネージャーとして「結い2101」の運用を担ってきた新井和宏さんが退社するという大きな知らせがありました。

新井さんは今後、非上場のソーシャルベンチャーを、資金と人財育成の両面でサポートする会社を立ち上げます。

今回の退社の経緯と今後の抱負を、新井さんは自身のFacebookで詳しく書かれています

一番の理由は、非上場のいい会社を、株式保有を通じて長期的にサポートしたいという、鎌倉投信創業時からの思いだったそうです。

運用において、実現しなかった事は、非上場のベンチャーに株式で投資することでした。時価評価の方法論も含め、10年前からずっと様々な方法を検討しましたが、結果的に実現しませんでした。
(新井さんFacebookより)

鎌倉投信は、上場/非上場に関わらず、社会課題を本業で解決する「いい会社」を応援し、いい会社をふやすことを目指してきました。
実際に、結い2101は、投資信託としては珍しく、非上場企業の社債を保有していますし、新井さんも運用のかたわら、全国各地の社会的企業やNPOなどといろんな形で関わってきました。自分も、鎌倉投信を通じて、直接の投資先ではなくても、人を大切にし、地域を豊かにする多くの素晴らしい企業を知りました。

今回はとてもビックリしましたが、改めて考えると、鎌倉投信創業10年目の節目での独立は自然な流れだったのかもしれません。

今後の新会社での取り組みについて、新井さんはこう書いています。

新会社では、社会を豊かにする非上場のベンチャーに対して、
①期限のない株式を取得して長期に応援する、
②必要とされる人財を育成する、
③かかわって楽しんで頂ける機会を増やせる仕組みをつくる、
という3つを、事業の柱としています。

これからは、鎌倉投信は主に上場企業、新井さんの新会社は非上場企業、という車の両輪として「いい会社をふやしましょう」という理念を実現してくれるのではと期待しています。
特に、上場やキャピタルゲイン目的のベンチャーキャピタルではない、社会的な企業を長期的に支える金融の仕組みは確立していないので、どんな展開になるかワクワクします。

さて、新井さん退社後の、結い2101の運用はどうなるでしょうか。

資産運用部長は社長の鎌田さんが兼任し、ファンドマネージャーは昨年入社した鞘本さんが引き継ぎます。

鎌倉投信は、日々の売買やリスク管理などのポートフォリオマネジメントについて厳密にルール化、システム化しているので、日常の運用は問題ないと思われます。ただ、以前から運用報告会などでも言及がある通り、ファンド規模的には運用担当メンバーをもう少し増やしたいところですね。

一方、複数の受益者さんが指摘の通り、新規の投資先企業探しと見極め、既存の投資先企業との対話などの部分は、新井さんの属人的能力や人的ネットワークによる部分もあり、影響はないとは言えないでしょう。ただ、個人的には、鎌倉投信の支柱である鎌田さんがいますし、実際の投資先選びは社内みんなで議論して決めているので、ここもあまり心配しません。

むしろ、鎌田さんと鞘本さんの新体制になり、今までとは少し違う観点での「いい会社」選びができる面もあるでしょう。鞘本さんは鎌倉でご挨拶しただけなので、お話を聞いてみたいです。

 

最後に、この知らせを聞いて改めて感じた、新井さん、鎌田さん、そして鎌倉投信への「感謝」を。

新井さんに最初にお会いしてから約6年、本当にありがとうございました。鎌倉投信と新井さんからは、投資やお金という次元を超えて多くのことを学んだし、大げさではなく人生観が変わりました。
これからも、社会をよくする「いい会社」とつながる機会を頂ければうれしいです。

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