セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

かものはしプロジェクトの寄付者向け「夜かも」(共同代表・村田早耶香さん)

認定NPO法人 かものはしプロジェクトの寄付者向けイベントに参加しました。

かものはしは、日頃「夜かも」「昼かも」などの活動説明会をやっていますが、今回は、サポータ―会員限定で、共同代表・村田早耶香さんのお話を聞く少人数の会でした。

参加してよかったのは、いつもはなかなか聞けない、活動開始以来直面してきたいろんな困難や、それをどう乗り越えてきたかというNGOのリアルな部分、また村田さんのリーダーとしてのさまざまな葛藤や変化について聞けたこと。

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かものはしプロジェクトは、村田さんが学生の頃、海外の「子どもが売られる」児童買春問題の深刻さを知ったのをきっかけに、共鳴した青木健太さん、本木恵介さんと3人で、ゼロから立ち上げた団体です。

かものはしを知らない方へ、とてもよくまとまったJANICさんの記事。
ソーシャル・アントレプレナーとしてスタートし、イシューを追いかけた15年―子どもが売られない世界はつくることができる | シナジー | 国際協力NGOセンター JANIC

活動開始16年で、サポーターは6,000人、予算規模2億5千万円まで大きくなりました。
ただ、その過程は決して順風満帆ではなく、「ミッションを取るか、事業を取るか」という壁に何度もぶつかり解散の危機まであったといいます。

カンボジアで、当初行っていた都市部の貧困層の子どもたちの支援(PC教室)から撤退し、農村部の貧困女性の職業訓練(コミュニティファクトリー)に180度シフトしたのも、大きな転機の一つです。
「子どもが売られる」問題の根本が農村の貧困にあることに気づき、ミッションのために事業を変える決断でした。

村田さんの印象に残った言葉。
問題にぶつかる時、仲間とうまくいかない時は、必ず自分の内面に阻害要因がある。だから、リーダーが自分自身を見つめ直し、自ら変わらなければいけない。
働く人みんなに響くと思います。

過去の経験や実績にこだわらず、本当のミッションは何か?常に追求し自己変革していく組織は強いです。長く続けたきたカンボジアの事業は、この春SALASUSUブランドとしてかものはしから独立しました。今取り組んでいるインドは国が大きく、カンボジアと違って難しい課題もありますが、結果につなげてもらいたいです。

寄付を初めてまだ2年ですが、今回の会で、団体との距離感がより近くなった気がします。また寄付者向けイベントも開催して頂きたいです。

(追記)参加者の中に、さわかみ投信の受益者さんがいました。長期投資な人達が、ソーシャルな人達を応援したくなるのはとてもよく分かります。いい企業への長期投資も、NPOを支援するのも根っこは一緒だと思います。

【過去記事】

戦争の負の遺産をジュエリーに再生するブランド「REBIRTH」・沓名美和さん

認定NPO法人かものはしプロジェクト事業報告会