ひふみ投信の運用報告会に行ってきました。
リアルの運用報告会は1年半ぶりの参加です。
今回の運用報告の対象期間(2018年10月~2019年3月)は、ひふみ投信の歴史の中でも下落率が大きく、パフォーマンスの話も大事なのですが、おいおいお動画がアップされるでしょうから、運用状況の細かい話以外の大事だと感じた部分をメモします。
ひふみのCSV
冒頭に藤野さんから、ひふみのCSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)について説明がありました。CSVとは、経済価値と社会価値を同時に創造しようとする経営の考え方です。
ひふみ投信は、成長企業への投資=社会を豊かにする製品やサービスを提供するいい会社にお金をまわすことで、世の中を豊かにすること、結果的に顧客である私たちの資産もふやすことを目指しています。
運用報告の場でも、いきなりパフォーマンスどうこうではなく、理念の一番根っこの部分をトップが直接語るのは大事ですね。何のためにレオスにお金を託しているのか、再確認することができます。
急落からの回復力は変わらず
昨年後半の急落時に、ひふみが多く保有している成長株は大きく売り込まれました。
10月~3月のパフォーマンスは、
TOPIX配当込:▲11.23%
ひふみ投信 :▲13.13%
と、TOPIXにも劣後しましたが、自分のように長期で投資している人、積立している人にとっては半年悪かったからどうこう、ということもないでしょう。
なお、10~12月の下げがきつかった一方で1月~3月は堅調でした。ひふみの強みである、大きく下落した後の回復力の強さはファンド規模が大きくなっても健在です。藤野さんもこの点に言及していました。
ファンド規模拡大のメリット・デメリット
最近よく話題になるので、レオス側もいろんな場で説明しています。
*デメリット
- 運用の機動性に欠ける。
- いい会社を見つけても時価総額が小さいとインパクトが小さい。(⇒これは逆の場合=いいと思った会社のパフォーマンスが悪かった場合メリットでもあります)
*メリット
- 入手できる情報の質・量が圧倒的に増える
米国企業の訪問でも、以前はIR担当者が多かったのが、最近はCFO、CEOクラスとの面談が増えたそうです。先方から投資してほしい、とやってくる企業も増えたとのこと。海外での認知度向上は調査上かなりプラスです。
世界株ファンドについて
ひふみで外国株式の比率をもっと高めないのか?という質問に関連して、グローバル株式ファンドのローンチ、という話が出ました。
藤野さんは以前から、ひふみとは別の外国株ファンドを作って世界で勝負したいと公言されていますが、かなり具体的な検討に入っているとのことでした。どういう運用方針、企業構成のファンドになるのか、実現すれば注目ですね。
その他、半期のパフォーマンス寄与企業や、今後の投資テーマ、米国企業の調査活動、米中貿易摩擦の影響ついて、などなどでした。SaaS関連でアメリカのクラウド会計ソフト大手インテュイットの話題は興味深かったです。
会場は東京国際フォーラム、定員1,200人、開場は1時間前で、音響やステージングも作りこまれていて、レオスが日本を代表する運用会社なんだな、ということを今さらながら実感した報告会でした。