セルフ・リライアンスという生き方

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改正不動産鑑定評価基準が平成26年11月より施行

来月の1日から、平成19年以来の大幅な改正となる新しい不動産鑑定評価基準が施行されます。

以前、改正案が提出された際に取り上げましたが、その後、パブリックコメントなど手続きを経て、今年5月に改正されています。

改正の目的は、

・不動産市場の国際化に伴う国際評価基準(IVS)との整合
・中古住宅の流通促進などストック型社会への対応
・ヘルスケアなど多様な事業用不動産を含めた証券化市場への対応

とされています。

●盛りだくさんの改正項目

具体的な改正項目を列挙すると次のとおりです。

・「調査範囲等条件」の導入(スコープ・オブ・ワーク)

・「未竣工建物等鑑定評価」の新設

・価格概念の整理(特定価格と正常価格)

・建物の価格形成要因の充実

・原価法規定見直し

・事業用不動産の収益還元法充実

・定期借地権の評価手法規定

・継続賃料評価規定の修正

改正基準と「運用上の留意事項」、今回の改正に対応した鑑定士協会の実務指針は下記に載っています。

・改正基準と留意事項全文、新旧対照表

改正不動産鑑定評価基準等(平成26年5月1日一部改正) - 国土交通省

・鑑定士向けの実務指針

「改正不動産鑑定評価基準」及び「改正価格等調査ガイドライン」に関する実務指針の公表について

私も鑑定士協会の研修を受けました。

実務的には従来から対応している部分も多いものの、一度研修を受けただけではとても頭に入りませんでした。

原価法で再調達原価を求める際の付帯費用の詳細化や、定期借地権の評価手法規定などは、どちらかというと今回の改正の目玉ではありませんが、従来よりかなりややこしくなった印象を受けました。

ちなみに、鑑定士向けの実務指針は、A4で約270ページあります。かなり大がかりな改正であることが分かると思います。

●新基準が鑑定士試験に出題されるのはいつから?

さて、基準が変わるとなると、気になるのは試験との関係です。新しい基準が不動産鑑定士試験に反映されるのはいつになるでしょうか。

改正新基準は、平成26年11月1日施行です。一方、国交省の試験案内によると、例年、前年9月1日時点の施行法令から出題されることになっています。

(平成26年試験案内より)

「・・・法令及び諸規程(不動産鑑定評価基準等を含む。)については、いずれの科目についても平成25年9月1日時点で施行されているものから出題します。」

したがって、例年のパターンでいけば、今回の改正内容(H26/11施行)は、来年(平成27年)ではなく、再来年(平成28年)以降の試験に反映されることになるでしょう。

改正によって、基準の分量が増えた上、留意事項を含めると、細かい点も含めて追加・削除項目がかなり多いです。

基準・留意事項の暗記という合格のために避けて通れない部分を考えると、今勉強されている方は、できれば平成27年中に論文式まで合格しておきたいところです。

逆に、平成28年度以降の受験を目指す人は、新しい基準・留意事項で鑑定理論を勉強する必要があります。論点出尽くしの鑑定理論の中で、時代の流れや世間のニーズを反映した改正部分は、試験委員から見ても真っ先に出題したくなるポイントです。

TACやLECなどの受験校も、28年受験目標の講座からは改正を踏まえたテキストやカリキュラムを組んでくると思いますが、いつの試験から新基準が適用されるか、念のため、役所や受験校の情報に注意してください。