セルフ・リライアンスという生き方

自分も社会も豊かにできるお金の使い方について。日々の投資や寄付の記録を綴ります。

コモンズ30塾・丸紅から学ぶ「アフリカセミナー」

コモンズ投信主催の「アフリカセミナー」に行ってきました。

コモンズ30ファンドの投資先企業である丸紅さんより、同社のアフリカでの事業活動をお聞きしたうえで、アフリカの展望と課題を考えるセミナーです。

前半は、アフリカでの丸紅の事業展開のご紹介。

丸紅では、中期経営計画「グローバルチャレンジ2015」の注力地域としてサブサハラ・アフリカを掲げ、事業を拡大しています。

※「アフリカ」の定義は企業によりまちまちで、丸紅ではマグレブは欧州の管轄、エジプトは中東の管轄で、サハラ以南をアフリカとしています。

現在の拠点は、南アフリカ、ナイジェリア、アンゴラ、ガーナ、ケニア、エチオピアなどに広がり、エネルギーや資源、自動車、繊維、農産物など様々なプロジェクトが動いています。

アフリカ駐在員者数は、2013年の23名から2014年には35名に増員され、総合商社の中でも比較的進出が進んでいるようです。

(それでも、丸紅の全世界の駐在員のわずか4%とのこと)

目玉プロジェクトとしては、アンゴラでの、旧国営繊維工場のリハビリ案件が紹介されていました。3ヶ所合計で1,000億円以上のビックPJで、内戦終結後の産業振興と雇用創出に貢献しているそうです。

一方で、マラリアや地雷の問題など、仕事を進めるうえでの苦労話もありました。

 

後半は、コモンズ渋澤会長を交えたセッション。

丸紅の社員さんから、実際に現地でビジネスをしている立場での生の声が聞けました。

アフリカは、今後急激な人口増加が見込まれ、潜在的なポテンシャルの高さが注目されています。

丸紅もそこにビジネスチャンスを見出し、進出しているのはもちろんですが、実際に投資をしていくうえでは、まだまだ課題が多いようです。

・土地は広いが、農業生産がなかなか増えない。灌漑システム、輸送面(道路や港湾)、保管技術の問題など、インフラが整っていないので、作物が作れない、もしくは作れても自分が食べる以上のものを作って売ろうとするインセンティブが働かない。人口増加に生産が追い付かず食糧輸入国にならざるを得ない国もある。

・相手国政府の役人の能力がまだまだ低い。キャパシティビルディングに取り組むことが必要。また、財政的にも弱いので、JBICのローンを原資として外国企業に発注したりしている。このような人材育成や、金融支援などは、民間ベースでは難しいので、国レベルでのサポートが求められる。

商社のような企業は、ビジネスベースでしか動けないので、直接利益につながらなくても、投資をするために必要なインフラや制度・ソフト面の整備は、国や国際機関、NGO/NPOなどの協力ベースの支援がまだまだ欠かせません。

また、人は多いけれど現地で実際に雇用できるような一定レベルの能力を持った人材が非常に少ないとの声もあり、最終的には教育の普及と底上げの問題に行き着く気がしました。

このセミナーに参加した目的は、新興国、フロンティアマーケットのさらにその先に位置付けられているアフリカについて、現地でビジネスをしている方の声を聴くことでした。

もちろん、人口成長は大きなプラス要因ですが、インフラ、教育、財政面など、成長の阻害要因はまだまだ多く、人口成長だけでバラ色の将来があるとは言えない、ということはよく分かりました。

また、同じアフリカといっても、資源の有無や政治の安定度合によっても、成長段階には国ごとに差があるので、各国を個別に見ることも大事かと思います。今後もアフリカ関係のセミナーを企画されるようですので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

(追記)
テーマが「アフリカ」ということで、コモンズ投信の顧客だけでなく、商社の人や青年海外協力隊OBなど、実際にアフリカに携わった人が多く参加していました。

それもあって、後半の質疑応答では、素人が聞きたい、マーケットとしてのアフリカの全体的な話よりは、マニアックな話が多くやや残念な面もありましたが、いろんな方がいて面白かったです。