コモンズ投信の「コモンズ30塾」に行ってきました。
コモンズ30ファンドの投資先であるダイキン工業の女性活躍推進の取り組みを聞き、ダイバーシティについて考えるセミナーです。
コモンズ30塾『女性の活躍セミナー』コモンズ30ファンド投資先企業【ダイキン工業】から学ぶ
コモンズ投信は、企業の非財務的価値=見えない価値に着目した長期的な投資を掲げています。本セミナーは、その「見えない価値」を理解するための、投資先企業との対話の一環です。
過去に、セブン&アイ、コマツ、旭化成、ユニ・チャームのご担当者を招いて同様のイベントを開催しています。
今回のゲストは、ダイキンのIR・広報のご担当で、女性活躍推進プロジェクトのメンバーでもある山田香織氏。
前半は、山田さんのお話とコモンズ投信・渋澤さんとのミニ対談、後半は、参加者同士のディスカッションでした。
ダイキンは、世界145ヶ国に展開し、グループ社員の8割が外国人という、典型的なグローバル企業です。特に最近では、生活水準の向上でエアコン需要が拡大している新興国の事業が伸びています。
製造業ということで、もともと男性中心の会社だそうですが、そんなダイキンが、2011年以降、井上会長直轄の女性活躍推進チームが主体となって、全社を挙げた施策を次々行って、試行錯誤しながらも成果を上げてきました。
今でも、日本のダイキンの女性比率は15%、うち管理職は3%と、道半ばですが、2014年度にはこうした取り組みが評価され「なでしこ銘柄」にも選ばれました。
女性管理職比率の数値目標、能力や意欲のある女性社員のための社内スポンサー・メンター制度、育休明けの復帰支援のためのカフェテリアプランや保育園探しサポートなど、さまざまなプランを実行してきましたが、柱の一つに「男性管理職の意識改革」を掲げているのは興味深かったです。
会社の現状が男メインになってしまっている以上、女性の活躍の場を増やすには男性側の意識を変える必要もあります。
例えば、ある男の上司が、育休明けの女性部下に気を遣って「早く帰っていいよ」と言ったら、女性社員は「自分は必要とされていない」と受け取ってしまった、というエピソードが紹介されていました。
このような意識のすれ違いをなくすため、男女の本能的な行動特性の違いも踏まえて、男性管理職の女性に対する接し方や育成方法の研修にも力を入れています。
「女性は共感を求めるが、男性は課題解決ばかり求める」というのは言い得て妙でした。
ディスカッションでは、女性ばかり登用するのは逆差別、キャリアを求めていない女性もいる、といった意見が、むしろ女性から出されました。
ダイキンでも、とにかく女性管理職を増やせばいいとは考えておらず、あくまで、能力も意欲もあるのに、会社側の理由で意欲がそがれてしまっている女性をサポートしていくスタンスです。
この点は難しいところで、とにかく絶対的な数値目標を掲げて、何が何でも達成させる、というのもきっかけとしては必要かもしれません。(特に日本は政治も会社も遅れているので)
一方で、同じダイキンでも、中国の副総経理や製造部長は女性で、各国のHR系責任者も女性が多いそうです。グローバル化に伴い、むしろ日本のHQの遅れが目立ってきたのも、こうした取り組みの背景です。
最後にコモンズの伊井さんがコメントしていましたが、世界で優秀な人材を確保していこうとすれば、必然的に日本企業もダイバーシティを進めざるを得ない、そうしなければグローバルに成長していけない、とはその通りだと思います。
純粋に一投資家として、ダイバーシティの最前線にいる方の話はとても参考になりました。
(参考)ダイキン工業のCSRレポートでは、人材-ダイバーシティマネジメントの項目で取り上げています。
コモンズ投信のブログにも載っています。
女性の活躍セミナー:ダイキン工業 |コモンズ広場