セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

NPO法人3keysのChild Issue Seminarに行ってきました

7/30に、NPO法人3keys主催の、子どもの問題を学ぶ「第13回 Child Issue Seminar」に参加しました。

3keysは、社会全体で子どもを支えることを目指して、児童養護施設などでの子どもの学習支援事業を柱に活動するNPOです。

コモンズ投信の第7回コモンズSEEDCap(コモンズ30ファンドの信託報酬の1%を寄付するプログラム)で、3keysの代表理事・森山誉恵さんが選ばれたということで行ってきました。



●非行から見える子どもたちのSOS

前半は、ゲスト講師である千葉少年鑑別所長の小林万洋さんの講演。

90年代以降、人間関係の希薄化が原因の非行が増えています。また、昔はパッと見ワルと分かったものが、今は見た目では分かりません。少子化によって非行件数は減少していますが、家庭環境やネットの普及など、昔とは状況が変わっているので問題も複雑化しています。特に、虐待は子どものストレスを増やし、非行の大きなリスク要因の一つです。

「ある日朝起きたら非行少年になっていたということはない」という言葉は印象的でした。
そこに至るいろいろな事情を理解すること、同じ目線で話を聞くことの大切さだと思います。

●3keys活動報告

後半は、代表の森山さんによる活動報告と、ボランティアメンバーによる学習支援事業の事例報告でした。

3keysの事業の柱は、児童養護施設などで子どもに勉強を教える「学習支援事業」です。
3keysは、森山さんが学生時代に、児童養護施設の多くの子どもたちの学習レベルが小学校低学年で止まっていることにショックを受け、仲間と勉強を教え始めたのが始まりです。

児童養護施設に入る子どもの入所理由の一つが親の虐待や育児放棄です。児童虐待相談対応件数は約89,000件(平成26年)で、25年間で80倍に増加。近所づきあいや祖父母の同居が減り、親が孤立化しているのが一因です。

学校の授業についていけない→先生も余裕がないし親にも教えてもらえない→分からないので勉強がつまらない→一層分からなくなる・・という悪循環で、学習能力の格差が助長されます。それが不登校など、意欲の低下につながっていきます。

こうした子どもたちに学校以外の場所で勉強を教えるニーズは強まる一方、「教育」と「福祉」のはざまで見過ごされ、公的予算がつきにくい領域です。3keysはそこをカバーしています。

2015年度は、15の児童養護施設や母子生活支援施設と提携し、77人の中高生向けにボランティアのチューター(家庭教師)を派遣しました。また、小学生向けには3施設で補習教室を実施し、63人が利用しました。

学習支援事業のほか、「子どもの権利保障事業」として、10代対象のなやみ相談窓口を開設したり、今年からは学校や生活面での悩みを相談する窓口を探せるサイト「Mex(ミークス)」を立ち上げています。



森山さんの、現代ビジネスのコラムです。
森山誉恵「いつか親になるために」

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最近いろんなNPOのイベントに行っていますが、3keysが印象的だったのは女性比率の高さ。扱うテーマのせいか、7割ぐらい?は女性でした。実際の学習支援の事例報告は、成功事例だけでなく、うまくいかなかった事例も説明があってよかったです。

寄付もいろいろとやっていますが、国内の格差や子どもの問題にも目を向けたいところでした。これもご縁ということで、月1000円のマンスリーサポーターに申し込みました。

9/2には、コモンズ投信主催の森山さんのトークイベントがあります。自分も参加予定です。
第7回コモンズSEEDCap応援先・3keys森山さんに聞く!~わたしたちが3keysとできること~