認定NPO法人テラ・ルネッサンスの15周年記念イベント。
2番目のパートは、ウガンダを拠点に、テラ・ルネッサンスのアフリカ事業コーディネーターをつとめる、トシャ・マギーさんの講演の模様です。
最初のパートはこちら。
認定NPO法人テラ・ルネッサンス設立15周年記念イベント(東京・11/12)(その1:事業活動報告)
トシャ・マギーさん講演「Life is so beautiful~これまでの歩みと感謝~」
ブルンジ出身のトシャ・マギーさんは、2005年にテラ・ルネッサンスのウガンダ事務所に入りました。
母国の悲惨な紛争はトシャさんの人生を大きく変えました。7歳の時に内戦で父親を失い、家族とも離ればなれになって、周辺国の難民キャンプを転々とした後、ウガンダでストリートチルドレンを引き取って育てた経験をしています。
文章ではなかなか伝わらないかもしれませんが、彼女の言葉には普遍的なメッセージが詰まっています。
- テラルネは、自分と同じく「ひとりひとりにできる役割が必ずある」という信念を持っている。だからJoinした。
- 支援はお金だけではない。支援には大きいも小さいもない。どんな小さな支援(SNSでシェアするなど)も、ひとりひとりの行動、気持ちがサポートになる。
-(元少女兵の支援対象者の女性について)彼女は、自分よりも想像できないくらいの過酷な経験をしているが、子どもを学校に行かせたいという一心で今は自分のビジネスをするまでに成長した。どんな辛い状況にあっても夢を持つことが必要。そして、自立のためには、お金を稼げるだけではなく、まわりの人達と関係性を持てることがとても大切だと彼女は教えてくれた。
- アフリカといっても、国や個人によって全くニーズは違うし支援の仕方も違う。アフリカ=貧しくて可哀想、とひとくくりにカテゴライズしないでほしい。(日本人も)アフリカの人達のエネルギーから学べること、人生に活かせることがたくさんある。
- 紛争は、人の命を奪うだけではない。生き残った人の尊厳やアイデンティティーをも奪う。(トシャさんはウガンダ国籍を取得するために名前も変えました)
- 愛や平和を求める心に人種や国境は関係ない。アフリカでも日本でも人間はみんな幸せに生きられる。
人を思う気持ちは人間みんな共通だから、誰にでもできることが必ずある。どんな支援をすればいいか?と考える前に、今できることをすればOK。
- 「どうしたらもっと幸せになれるか?」と考えてばかりいなくてもよい。私が今ここにいて、あなたがいまここにいる。そのこと自体、人として今生きていることそのものが幸せ。 "Life is so beautiful."
トシャさんのスピーチに何度も出てくるのは "human being" というキーワード。国境、人種、宗教、経済的な違い以前にみんな同じ人間です。
過酷な過去を持つトシャさんの、ひとりひとりが生きているだけで素晴らしい、という前向きなメッセージには、とても心を打たれます。テラ・ルネッサンスに関わっていない人にも聞いてほしいです。
去年日本に来られた時の講演の模様もご覧ください。
【関連記事】
テラ・ルネッサンスのトシャ・マギーさん来日イベント(2015/10/16)
最後のパートは、鬼丸昌也さんファシリテーションでのパネルトークと、まとめの鬼丸さんスピーチです。
認定NPO法人テラ・ルネッサンス設立15周年記念イベント(東京・11/12)(その3:パネルトーク&鬼丸昌也さんスピーチ)