セルフ・リライアンスという生き方

投資信託を中心にいい会社、いい事業にコツコツ長期投資。 社会とつながるソーシャルな投資や寄付も実践中。

積立投資開始から満10年

2010年9月に積立投資の記録を付け始めてから、まる10年経ちました。

気づけば、10年で自分の投資に対する考え方は大きく変遷してきました。この10年+αを振り返りたいと思います。

投資への考え方が変わった10年

リーマンショック前(~2008)

2000年代前半からリーマンショック前は、個別株、FX、REIT、などいろいろ手を出していました。その頃は、「長期投資」という概念は頭の片隅にもなく、投資は値動きにかけるもの、どうやったら儲かるか?という視点しかありませんでした。テクニカル指標を追いかけたり、デイトレの真似事をしてみたり、投資家というより中途半端な投機家でした。

インデックス投資期(2010~2013)

リーマンショックを経て、持っていた株式の多くが塩漬けとなり、仕事でもサラリーマンを辞めて独立開業した直後だったこともあって、「もう少しマイペースでゆったり資産形成できないものか」と思うようになりました。そこで出会ったのが投資信託を使った「コツコツ投資」です。

具体的には、株式/債券、日本/先進国/新興国・・といった資産配分を決め、商品を選び、毎月一定額を積み立て始めました。当初は、「低コストこそ最強」というインデックス投資原理主義を結構信奉していて、積立の対象は全てインデックスファンドでした。

積立開始早々、欧州債務問題などで含み損が出た時期もありましたが、2012年後半からの円安株高で、評価額はかなり増えました。

含み益が急激に増えて売却(2013~2014)

このように始めた積立投資ですが、約3年半後の2014年春に、すでに積立を始めていた鎌倉投信(結い2101)を除いて、手持ちの投信を一度全て解約しました。

保有投信・ETFを全部売却 | セルフ・リライアンスという生き方(旧書庫)

理由は、アベノミクス初期の円安株高で、資産の評価額が大きく上がり、「一旦利益を確定しておきたい」と思ってしまったためです。自分のリスク許容度は、含み損が出た時だけでなく、含み益が膨らんだときにも知ることができる、と、この時気づいたのでした。

結果的には、売却せずに積立を継続すれば含み益はもっと増えていたのですが、投資スタイルを考え直す上でこれはこれでよかったと思っています。

アクティブファンド転向期(2014~)

手持ちのファンドを一旦売却した後しばらくして、再度積立を再開しましたが、この頃から、インデックス投資から急速に離れ、アクティブファンド主体の積立へとシフトしていきました。

具体的には、直販・独立系を中心に、受益者とのコミュニケーションを重視する「顔の見える」運用会社のアクティブファンドを積み立てるようになりました。鎌倉投信、コモンズ投信、セゾン投信、ひふみ投信などです。

一番の理由は、「インデックスにやみくもに分散投資するのではなく、いい企業をしっかり選んだファンドに投資することが、長期的なリターン向上にもつながるし、社会にもいい影響を与えることができる。」と考えるようになったからです。この考え方は今でも変わりません。

2017年には、手持ちのインデックスファンドが全てなくなり、投資信託は100%アクティブファンドとなりました。

「社会への投資」をより意識するように(~現在)

自分の暮らしを見渡せば、あらゆるものが企業の活動によって成り立っていることに気づきます。それらは全て投資により支えられています。投信を通じて、いい運用会社と関わり、いい企業に投資しているうちに、投資は自己のリターンのためだけではなく、社会の様々な課題を解決して世の中を豊かにするためにとても大事なお金の使い方だと、より強く感じるようになりました。

この頃からは、企業だけでなく、非営利のNPOにも積極的に寄付するようになりました。寄付は経済的なリターンはなくても、さまざまな課題に取り組む人たちにお金を託すことを通じて、よりよい社会づくりに参加できる、広い意味での「投資」です。私にとっては、投資と寄付は地続きであり、実際の寄付先も、運用会社や投資を通じて知った団体が多いです。

企業への投資、NPOへの寄付、そしてモノやサービスの消費、これらは全て、「どんな社会にしたいのか?」に対する投票、すなわち社会に「一票を投じる」ことです。個人のお金も集まれば、社会を動かす力になります。投資家や消費者が、そのようなお金の力を意識して、お金の行き先に意志と責任を持てば、少しずつ社会は変わっていくのではないでしょうか。

パフォーマンスの振り返り

それで、儲かっているの?と突っ込まれそうなので、10年間のパフォーマンス(リターン)も一応載せます。

積立開始時(2010年9月)の元本を100として、今までに証券口座に入金したが元本(青のライン)と、評価額(赤のライン)を示しました。赤が青を上回っている部分は利益(確定分と含み益の合計)です。

2012年後半以降は、元本は追加投入していません。インデックスファンドなどを2013年~2014年頃に売却した資金で積立を続けているため、青いラインは横ばいです。

f:id:shimo1974:20201001183218p:plain

2010年9月と比較して、口座の評価額は約4.5倍です。ただし、これは追加入金分を含んだ数字なので、元本は1→3、評価額が1→4.5になったことを示します。「投資したお金が4.5倍に増えた」という意味ではありません。

純粋に、投資したお金(元本)に対するリターンという意味では下記のグラフになります。ざっくり1.5倍に増えた、ということになります。
現在の証券口座内のリスク資産と現金の比率は約6:4です。現金が多いため、リターンの率は同じ時期に積立投資している人よりもかなり低めと思いますが、リスクを抑えて長く続けるのがポリシーなので満足しています。

f:id:shimo1974:20201001183037p:plain

最新のリスク資産の資産配分、保有ファンドは次のとおりです。現在は、投資信託のほか、株式数社、インパクト投資系の投資型クラウドファンディングなども保有しています。

f:id:shimo1974:20201006211826p:plain



今後について

私は自営業(個人事業主)ですし、40代後半に入りそれなりに資産もたまってきたので、最近は、必要以上にリスクを取る必要性は感じなくなりました。全開で投資しているわけではないので、いわゆる出口戦略もあまり考えていません。基本的には今のペースで積立を続けていければと。

この10年で、個人の資産形成の環境は大きく向上した一方、真に長期の投資が根付いたかと言えばまだまだです。それは、制度や商品ばかりが先行して、投資に対する正しい理解が進んでいないことに起因すると思います。投資は値動きにかける「ギャンブル」や安易な金儲けの手段ではなく、企業の活動や人々の暮らしを支え、社会を持続的に発展させていくためにとても大事な役割を果たしています。そんな投資の意義を微力ですが今後も発信していきたいです。

将来的には、下記のインタビューでも話したのですが、運用しながらNPOなどに寄付をする個人財団的なものができれば、と漠然と考えたりしています。今後も、好きな仕事をしながら、いい会社、いい事業、いいNPOに投資を通じて関わっていきたいと思います。

 

過去のインタビューです。