セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

コムジェスト・アセットマネジメントの勉強会

コムジェスト・アセットマネジメントさんの勉強会に参加しました。主にIFAさん向けに開催されている勉強会で、2回目の参加でした。投資先の企業分析や、コムジェストの運用哲学の理解を深める内容で、今回も面白かったです。

コムジェストは、「クオリティグロース」への長期厳選投資を一貫して追求している運用会社です。私は「セゾン資産形成の達人ファンド」と、「ニッセイ・コムジェスト新興国成長株ファンド」を通じて投資しています。

(参考)コムジェストのファンドが組み入れられている投信

 

前半は、ダイキン、PPIH(ドンキ) 、キーエンス、シスメックス、日本電産など投資先の紹介。どれも持続的に利益成長している強い会社ですね。コムジェスト以外の私の保有ファンド(コモンズ30ファンド、おおぶね etc.)の投資先とも重なります。

ダイキンは、海外での競争力の高さ、技術力、サステナビリティ、さまざまな面でいい企業です。仕事がら空調の知識は多少あって、ダイキンの設備を見ることもありますが、環境負荷の低いR32冷媒を初めてルームエアコンに採用した、とか、エアコンと冷媒を両方製造しているのがダイキンだけ、というのは知らなかったです。特許の無償開放などの取り組みも環境負荷低減への本気度を感じます。

ダイキンのサステナビリティについては、以前コモンズ投信のイベントでも聞きました。


後半は、高橋庸介社長から、アクティブ運用 vs インデックス運用について。さんざん議論されてきた論点ですが、重要なのでシェアします。

「アクティブファンドは信託報酬が高い、なのにパフォーマンスが悪い、だから低コストなインデックスファンドに投資していればOK」という論調が一般的になっています。全体を平均すれば確かにそうですが、インデックスを上回る成果を上げているアクティブファンドもたくさんあります。逆に、インデックスファンドも万能ではなく、機関投資家も含めたインデックス運用の肥大化による問題点も指摘されています。

 

いいアクティブファンドを見分けるには

・運用哲学や運用プロセスが形骸化したり、ファンドマネージャーやアナリストが頻繁に代わっているファンドはNG。長期でいいパフォーマンスは出せない。

例えば、コムジェストの運用哲学はこちら。思想と運用行動、ポートフォリオの一貫性が大事だと思います。
投資哲学 | コムジェスト・アセットマネジメント株式会社

・アクティブシェア(ポートフォリオと指数との差異の度合い)を見る。インデックスと似たようなポートフォリオなのにフィーだけ高い「なんちゃってアクティブ」が多すぎる。
※コムジェストの日本株ファンドのアクティブファンドは3月末時点で81%でした。(ありがとう投信の月次運用レポートより) 

アクティブシェアとパフォーマンスの関係については、こんな記事もあります。
アクティブ型なのに隠れパッシブとは(投信観測所): 日本経済新聞

 

インデックスファンドの問題点

・適正な価格形成の阻害。悪い会社にもインデックスファンドを通じて自動的にお金が流れる。市場が企業を正しく評価する機能が失われ、ダメな会社を温存してしまう。
→ 社会全体の最適な資本配分を損なっているとも言える根深い問題だと思います。

・構成銘柄入替の問題。インデックス組入期待によって高騰したところで組み入れられる。(S&P500の最近の組入銘柄は直前1年で40倍近く上昇したものもあり)

・軍需関連や化石燃料等、持続可能性やESGの観点から問題のある企業にも投資してしまう。
→ これも指数の根本的問題です。インデックスそのものがこのような企業を初めから除外してくれれば解決しますが。

「初心者はまずインデックス投資から始めましょう!」と言われますが、指数の持っている特性上避けられない、インデックスファンドの「不都合な真実」を理解した上で付き合うことが大事だと思います。

一方で、アクティブ側も、5年、10年、20年という長期で指数に勝つことが「いいアクティブファンド」の条件であり、そうでなければインデックスを批判する資格もありません。アクティブ運用者には頑張ってもらいたいです。

また、メディアや証券会社は、とかく短期的なリターンや流行りのテーマに着目するのではなく、一貫した運用哲学のもと長期で実績を上げているいいアクティブファンドをもっと取り上げてほしいです。 

いろいろ制約もあるでしょうが、今回のような話題をオープンな形(youtubeなど)でも伝えて頂けると、アクティブファンドへの理解も深まるのではないでしょうか?

 

コムジェストさん関連では、以前こんなイベントにも参加させて頂きました。