ロシアのウクライナへの侵攻を受けて、投資の世界でも「ロシア外し」が始まっています。アメリカのカルパースなど主要年金基金が、ロシア株、債券を売却検討とのこと。
米年金、ロシア資産の売却検討相次ぐ カルパースも: 日本経済新聞
一方、日本のGPIFは「政治的理由では判断できない」とよく分からない理由で及び腰です。これで、ESG投資を標榜する世界最大の年金基金としての責任を果たせるのでしょうか。
日本の公的年金運用のGPIF、ロシア関連資産2200億円…「政治的理由で投資判断行えない」 : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン
さて、このニュースを見ながら、そういう自分の運用ポートフォリオにロシアの企業は入っていたっけ?とふと心配になりました。個別株ではなく、投資信託経由で投資しているためです。
私が保有中のファンドのうち、投資対象が新興国企業、または新興国企業を一部でも含むものはこれだけあります。
・ セゾン資産形成の達人ファンド
・ ひふみワールド
・ ひふみ投信
・ ニッセイ/コムジェスト新興国成長株ファンド
・ iTrust新興国株式
・ ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド
運用報告書などで確認したところ、結論としては、どれもロシアの企業は組み入れていませんでした。
※セゾンの達人ファンドはファンドオブファンズで、ファンドの中にさらに複数の新興国系のファンドが入っているため面倒でした。
ロシアの企業に投資しているから即戦争の片棒を担いでいるとは言えませんが、現状では心情的に投資したくはありません。
今は、自分のお金がどの国のどんな企業に投資されているか、お金の行き先を確認すべき機会でもあると思います。冒頭のGPIFのニュースでは、年金積立金のうち2,200億円ものお金がロシアの株や債券に投資されているそうです。「自分は株など持っていないから関係ない」ということはありません。
たしかに、今こそESG投資=責任投資ということの意味が問われるのかも。自分のお金がどんな会社に投資されているか。戦争に加担していないか。
— Shunichi Shimoyama (@shimo1974) 2022年2月25日
(参考)
私はアクティブファンドと日本の個別株のみ保有しています。一方、新興国の株式指数に連動するインデックスファンドに投資している場合は、指数構成にロシアの企業が含まれるので自動的にアウトです。(今後ロシアが指数から除外されれば別です)
例えば、MSCIエマージング指数に連動する「eMAXIS 新興国株式インデックス」の投資先には、天然ガスのガスプロムや制裁対象のズベルバンクが含まれます。
(第12期運用報告書より、マザーファンドの組入企業一覧抜粋。ADRへの投資だと国別分類ではアメリカに含まれているので分かりにくい。)
2021年12月末現在では、約3%がロシアに投資されているようです。
eMAXIS 新興国株式インデックス[0331809A] : 投資信託 : 資産構成 : 日経会社情報DIGITAL