コモンズ投信の運用報告会に参加しました。
リアルでのセミナーが徐々に復活していますが、今回も茅場町のカフェサルバドルでの対面開催&懇親会付きでした。
コモンズ30ファンド、ザ・2020ビジョンの説明と、最近の運用状況について、伊井社長とアナリスト原嶋さんのお話でした。
前半は、伊井さんより両ファンドの運用全体について。
・長期投資家にとってESGは必然(論語と算盤、道徳と経済)
・30ファンドの5つの投資軸(見える価値:収益力、見えない価値:競争力、経営力、対話力、企業文化)
・株式価値に占める無形資産の割合が大きくなっている(人的資本開示などの流れ)
・東証の市場改革による日本企業の企業価値向上に海外投資家も期待(PBR1倍割れ問題、「PBR=PER×ROE」の今後の動向)
個人的に、市場改革のゆくえは注目しています。プライム未達企業の猶予期限が決まったりしていますが、資本効率の改善が同時にPERアップにつながる面もあるでしょうし、日本株が評価されるきっかけになることを期待しています。昨今進んでいるガバナンス強化の流れも関わってきますね。
もちろん、今までのようにどんな会社でも買われる、ということはなく、選別は一層進むでしょうし、安易な自社株買い等ではなく、ROEの分子のアップ=持続的な稼ぐ力の向上が伴う必要があると思います。
後半は原嶋さんの投資先解説でした。
つい先日驚異の3Q決算を発表した信越化学工業と、ユニ・チャームについて。2社ともコモンズ30ファンドの古くからの投資先であり、日本を代表する「強い」会社です。
信越化学については、先日亡くなった金川会長から現・斉藤社長に至る経営承継について。ユニ・チャームについては、花王との比較分析を中心に、同社の強さの証である高い営業利益率とインフレ対応力を読み解きました。
リアルならではの踏み込んだ話で非常に勉強になりました。こういった企業分析はとても参考になるので、引き続き機会を多めにとって頂けると有難いです。
私はコモンズ30ファンドを毎月購入しています。
パフォーマンス的には、直近1年は特殊な市場環境だったこともあり、他のアクティブファンド同様芳しくありませんが、3年、5年、10年、設定来全てTOPIXをアウトパフォームしており、シャープレシオも優秀です。強みである資金流入の安定度も変わりません。引き続きお世話になります。
自分もまあまあ古参ですが、さらに古い受益者さんも参加していました。改めて、受益者と直接コミュニケーションしてくれるファンドの貴重さを感じた報告会でした。願わくば、20代、30代の若い人がたくさん参加してくれるようになればいいなと。
金川会長の後継者論がちょうど載っていました。