バングラデシュのグラミン銀行をモデルに、日本で貧困・生活困窮者向けの少額融資を行う「グラミン日本」がいよいよ立上げに向けて始動しました。
国内初の本格的なマイクロファイナンス機関をつくるチャレンジです。
クラウドファンディングサイトのCampfireにて、設立資金(目標1,000万円)の支援募集を開始したので参加しました。開始1週間ですでに300万円以上集まっています。
去年、この話が持ち上がった際、「グラミン日本準備機構」を率いる本プロジェクトのリーダー菅正広さん(財務省、世銀OBで「構想グラミン日本」の著者)も参加して、公開ワークショップが開催されました。
【過去記事】
日本版グラミン銀行「グラミン日本」の立上げに向けたワークショップ
その場に参加した印象では、理念は素晴らしいし仕組みもある程度固まっているとはいえ、わずか1年で設立はさすがに厳しい?と思いましたが、ここまでこぎ着けたのは凄いです。
基本的な仕組みは、本家のグラミン銀行にならっています。
・貧困ライン以下の生活困窮者で、働く意欲がある人が対象
・借り手には5人1組の互助グループをつくってもらう
・生活資金ではなく、起業や就労準備のためのお金を無担保で融資
・融資とセットで就労支援などのフォローアップ
グラミン日本の運営の考え方は、営利目的ではなく、ムハマド・ユヌス氏の「ソーシャルビジネス7原則」に基づきます。貸金業で業務を行いますが、出資者への元本以上のリターンはありません。おそらく出資、寄付、助成などの財源で運営することになるのでしょう。
マイクロファイナンスは途上国だけでなく「グラミン・アメリカ」などの事例もあり、先進国型の格差や貧困の問題解決のためにも可能性を持っています。
ぜひ市民の支援を集めて、「意欲さえあれば貧困から脱却できる社会」の実現のために進んでほしいです。
<2018/4/23追記>
関係者が参加するワークショップに参加しました。その模様です。