セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

かものはしプロジェクトの2020年度総会に参加しました

認定NPO法人かものはしプロジェクトの年に一度の総会&事業報告会に参加しました。

かものはしは、「子どもが売られない世界をつくる」というミッションを掲げて、以前はカンボジア、現在はインドで活動しています。
かものはしとの関係は、2016年にサポーター会員になって以来です。

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未公表の内容もあったので、書ける範囲でまとめと感想を書きます。

サポーター会員は12,000人超え

まず、サポーターが12,000人を超えた、というのに驚きました。自分がサポーターになった頃はたしか4,000人ぐらいだったので、4年で3倍の伸びです。最近はかものはしの広告を見る機会が増えました。

団体の収入規模も拡大しています。2019年度の収入は約3.8億円。うち寄付と会費が8割以上あり、分厚い寄付者層がかものはしの強みです。ただし、2020年はコロナの影響や、大口の財団の助成が終了するので減少する見込みです。

インド事業

インドでは、長らく課題だった州をまたぐ人身売買の取締りが進み始めたり、サバイバー(人身売買の被害者女性)が自ら声を上げる当事者グループの活動が活発になり、グループの組織化も進むなど、成果も上がりました。以前聞いたときよりもだいぶ軌道に乗ってきている印象を受けました。

ただ、これから、という時に想定外の自然災害(サイクロン)とコロナ禍に見まわれました。特に、コロナは深刻で足元では事業を進めるのが難しい状況にあります。ゴールに設定している2025年に向けてがんばってほしいです。

日本国内での事業開始

大きなトピックが、日本国内での事業開始です。海外と質は違えど、日本でも、虐待や貧困など不条理な状況に置かれている子どもの問題は深刻です。

かものはし=海外のイメージですが、内部での検討を重ねて、今年からいよいよ国内での子どものサポートに乗り出します(すでに一部開始済。) 詳しいリリースをお待ちします。

この分野には多くの人たちが懸命に取り組んでいるのにもかかわらず、毎年のように悲しい事件が起きます。海外で、多くの利害関係者や政府をも巻き込み、仕組みや制度そのものを変えて問題を解決してきた、かものはしならではの取り組みを期待したいです。

ミッションの見直し

日本での事業を始めるにあたり、創業以来のミッション「子どもが売られない世界をつくる」も見直す議論をしています。新しいミッション案については、わたしたちサポーターも対話会などで意見を出す機会がありました。団体の存在意義そのものに関わることなので、時間がかかっても、納得のいく言葉に落とし込んでもらいたいです。

尊厳を守る

イベントの後半は、新理事に就任した篠田真貴子さんのファシリテーションで、コアメンバー(本木さん、村田さん、清水さん、小畠さん)4人によるトークでした。

篠田さんから投げかけられた、「価値観も方向性も少しずつ違う、個性の強い4人を束ねている一番の要は何か?」との問いに対する、「好奇心と意地」(本木さん)、「人の尊厳を守りたい気持ち」(村田さん)という答えは印象に残りました。

篠田さんは、かものはしのチームの強さについて、「難しい課題を、難しいまま、逃げずに受け止めて、感性と知性を総動員してチャレンジしている」と表しました。寄付者としてもこのあたりはすごく感じます。

 

かものはしプロジェクトは、目の前の当事者を支援することと同時に、「社会の仕組みそのものを変えていく」ことを常に目指しています。

私が応援しているのも、取り組む課題の深刻さももちろんですが、この活動理念や支援の考え方に対する共感が大きいです。

インドも日本も、子どもの尊厳が守られていない問題の根深さと、その状況を生んでいる原因の複雑さは共通していると思います。サポーター12000人の応援も力にして、課題解決に向けて進んでもらいたいです。