先日、認定NPO法人かものはしプロジェクトの寄付者向けの対話会が開かれました。
かものはしプロジェクトは、以前はカンボジア、今はインドで、児童買春目的の人身売買=「子どもが売られる問題」をなくすために活動しています。私は2016年からマンスリーサポーターです。
今回は少人数で、サポーター同士の対話、団体との対話を行うという会でした。かものはしプロジェクトのステークホルダー・ダイアログの一環で行われている企画で、今回が2回目だそうです。
プログラムはおよそ2時間半でした。
・かものはしプロジェクトのインド事業の近況説明
・サポーター同士での対話セッション
・今後のかものはしプロジェクトについて意見交換
今回の対話会が通常の説明会や事業報告会と一番違うのは、私たちサポーターが発言したり意見を述べる時間が多かったことです。
特に、グループワークでは、ワークシートを使って自分の歴史、大切にしている価値観、かものはしプロジェクトへの思いなどを各自が振り返り、それを相互にアウトプットし合うという試みをしました。人材育成でのリフレクションの要素を取り入れたワークで、なかなか新鮮でした。
今回の参加者さんは、かものはしプロジェクトのサポーターであることは共通していますが、人それぞれ多様な思いや価値観があります。
それらを互いにアウトプットし合うことで、自分はどうしてかものはしプロジェクトを応援しているのかや、自分の価値観を客観的に俯瞰できました。同時に、一見同質っぽい集団の中での他者と自分との違いや多様性に意識を向けるちょっとしたトレーニングにもなりました。
ちなみに、自分のグループでは、かものはしプロジェクトの「目の前の支援を必要としている人へのサポート」と「社会の仕組み/構造を変えること」の両方を大事にする考え方に共感しているという人が多かったです。私も同感です。
この2つは車の両輪のようなもので、かものはしがカンボジアで成果を上げることができたのもこの考え方が活動の基本にあったからだと思います。
サポーター会員になった時のブログを見たら、同じことを書いていました。
特に関心を持ったのは、単に被害者の支援だけでなく、問題の根本を絶つための仕組みづくりに注力していることです。現地のNGOや、相手国政府と連携しながら、現地の警察の取締能力強化や、法制度整備など、行政に対するソフト面の協力でも成果をあげています。
また、会全体を通して、サポーターさん一人一人が、団体に対してしっかりとした思いを持っているな、というのを強く感じました。みんな異なる意見を持っていても、議論がかみ合う、というか、建設的な意見交換でした。
やっぱりいいNPOにはいい支援者が集まります。逆に、いい支援者がいるからこそNPOはより強くなるのかもしれません。
かものはしプロジェクトは、イベントや事務所でのボランティア作業に参加したり比較的近い関係でしたが、より距離が縮まった気がします。そして何より、他の寄付者さんとのコミュニケーションはとても有意義でした。かものはしの方々、企画ありがとうございました!