セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

セキュリテ熊本地震被災地応援ファンドセミナーで熊本の事業者さんの話を聞きました

先日の記事に続いて、セキュリテ関連です。

ミュージックセキュリティーズのセミナーで、「熊本地震被災地応援ファンド」に参加している事業者さんの話を聞いてきました。

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セキュリテ熊本地震被災地応援ファンドは、被災した地元の企業が再建し、次のステージに進むため、私たち個人投資家の出資で応援するファンドシリーズです。

東日本大震災の被災事業者を支援してきた「セキュリテ被災地応援ファンド」と同じく、「投資を通して事業者と長期的にかかわる」、「応援したい事業者を直接選ぶ」、そして一口1万円に対して、5,000円は投資、5,000円は寄付という「半分寄付・半分投資」が特徴です。

熊本の場合は、今回も参加された熊本県庁のほか、熊本大学、商工会、中小企業団体中央会などとミュージックセキュリティーズが連携して、「オール熊本」で取り組んでいるのが、東北の被災地応援ファンドとは違う点です。

セミナーの前半では、以下の6社からのプレゼンでした。

阿蘇プラザ 五岳満喫nendoファンド(阿蘇プラザホテル)
熊本川尻和菓子職人 菓舗梅園ファンド(菓舗梅園)
熊本にらの町 黒毛和牛にらメンコファンド(高田精肉店)
千代の園酒造 熊本米「華錦」ファンド(千代の園酒造)
通潤酒造 新しい物語ファンド(通潤酒造)
「日本の食を守りたい」ろのわファンド((株)ろのわ)

印象に残ったのは、通潤酒造の山下泰雄社長。
山都町(やまとちょう)で、250年近く続く酒蔵の12代目です。プレゼンがとても分かりやすく、このファンドで何をやりたいか、どうしてやりたいかがとても伝わってきました。きゃりーぱみゅぱみゅのファンクラブ会員だという個性派社長です。 

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SNSの発信力もなかなかの会社で、公式アカウントのTwitterフォロワーは7,300以上です。ゲーム「刀剣乱舞」つながりで、「蛍丸」がブレイク。地震の後は、ネット経由で応援の声が拡散して、売上も伸びているそう。

地震で損壊した10以上の蔵の修復は、補助金も含めて約2億円かけて目途がついたそうですが、セキュリテのファンドでは、単なる「復旧」ではなく、次代への「創造的復興」を掲げています。
具体的には、築古の蔵を日本一の観光酒造目指してリノベーションするプロジェクトです。調達目標額は3,150万円です。

「新しい物語ファンド」とあるとおり、震災をバネに、地域にもっと貢献できるより強い企業になりたいという社長の気持ちが伝わってきましたし、そのポテンシャルを感じました。

 

後半の交流会では、各事業者さんの商品の試飲、試食。

自分はあんまり飲めなくて、こういう場では非常に悔しいのですが、もし通潤酒造に投資させてもらったら、投資家特典は日本酒好きの奥さんに提供します。

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美味しかったのは高田精肉店の「にらメンコ」。甲佐町の名産にらを混ぜ込んだメンチカツです。にらと肉のバランスが絶妙で2回並びました。有名な商品なんですね。

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有機JASの認証を取得し、有機農業で6次産業化している、ろのわの取組ももっと知りたいと思いました。農産物は人間の体をつくるもの、だから利益追求第一の工業製品のように作ってはいけないという、東社長の考え方には共感しました。オーガニックに真摯に取り組んでいる会社ですね。

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熊本の地震が起こってから、まだ1年ちょっとです。

東京では、熊本の現状や復興についての報道も減り、あまり意識しなくなっていましたが、実際に地元の経営者さんの話を聞くと、まさにこれから、ということがよく分かります。ファンド選びも考えます。

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【過去記事】
先日出資した、岐阜の「小林生麺 低糖質麺ファンド」です。

 今回と似た形式で、兵庫の事業者さんの話を聞きました。