長野のローカル線しなの鉄道が、電車の車両更新費用をセキュリテのファンドで募集しています。
しなの鉄道は1996年設立の第三セクターの鉄道会社です。北陸新幹線開通によって廃止されたJRの在来線を引き継ぎ、地元の人達の足となっています。
沿線人口の減少の中で、持続的な経営を続けていくために、環境にやさしい新型車両を導入するとともに、ファンドを通じてしなの鉄道と地域のファンを増やそうというのが今回の試みです。
私は鉄オタでもなく、しなの鉄道も軽井沢に遊びに行ったときに1回乗ったことがあるだけなのですが、隣県の群馬出身なので身近に感じる会社です。
今回のセキュリテのファンドは、いろいろな点で面白いし、地域への貢献にもなると思い、一口出資しました。
・旧型車両(115系)を新型(SR1系)に更新すると、エネルギー効率が大きくアップ。車両あたりの消費電力は▲40%、2両で年間約160tのCO2削減。
・半分出資、半分購入のファンド。1口5万円のうち、出資は半分の25,000円。残り25,000円で観光列車「ろくもん」の乗車券付観光プランなどを購入。出資と鉄道利用両方で、しなの鉄道を応援できる。
・出資期間は10年間と長く、長期的に会社と関われる。
・募集総額5,000万円のうち、個人(セキュリテ経由)が3,000万円、法人が2,000万円を出資予定。
個人投資家と法人をミックスさせるのは面白いアイデアです。ミュージックセキュリティーズの進める「ブレンド・ファイナンス」のひとつの形ですね。
鉄道を通じて地域とつながり、地元の活性化や環境にも貢献でき、かつある程度のリターンも見込める、まさにインパクト投資だと思います。軽井沢から長野までゆったり「ろくもん」に乗ってみたいです。
いくつか関連記事を載せておきます。
- ミュージックセキュリティーズのリリース
しなの鉄道 SDGs配慮の車両更新ファンド組成へ - 東洋経済
日本初、鉄道車両更新ファンドの「投資妙味」 - 日経ビジネス(有料記事)
「車両購入資金はファンドで集める」 しなの鉄道の挑戦
(画像はセキュリテのファンド紹介ページより拝借しました)
先日、インタビュー記事を掲載頂きました。