QUICK資産運用研究所が、中長期投資の観点で、いい投信を定量評価した「中長期投資にふさわしい投信」を発表しました。
5つのリスク階級ごとに、計5本のファンドが選ばれ、このうち、鎌倉投信の結い2101がリスク階級「2」の区分で選定されました。
第1回 QUICKが選ぶ「中長期投資にふさわしい投信」 ~運用成績を定量評価~ | 資産運用研究所 | QUICK Money World
詳しい選定方法はリンク先の通りですが、定性的な要因は一切入れず、シャープレシオによる純粋な定量評価になっています。
・対象ファンドは、運用期間6年以上、残高10億円以上、決算は年2回まで等の一定条件を満たす公募投信。(インデックス型、アクティブ型含む)
・リスク階級は、TOPIXのリスク水準との比較による「QUICKファンドリスク」(QFR)を採用。TOPIXは「3」と「4」の間、リスク「1」が最も低く、「5」が最も高い。※5よりさらにリスクの高い「5*」は本評価では除外)
(参考:QUICKファンドリスク)
(国内投資信託ヘルプ│SMBC日興証券より転載)
・2017年3月~2018年2月までの各月末時点で、5年、3年、1年、6ヶ月、3ヶ月のシャープレシオ(年率換算)の平均値を合計し、最大のファンドを選定。
→ 過去1年間を通じて、どの期間を取っても安定的にシャープレシオの高いファンドが選ばれています。
結い2101は、リターンだけ見ると「ジェイリバイブ」などのアグレッシブなファンドには大きく劣りますが、もともと、キャッシュを多めに持ち(現在は約4割)、リターン目標4%(信託報酬控除後)、リスクを10%以内に抑えるという運用目標を掲げています。
これは、値動きをマイルドにして、受益者に安心して長くファンドを持ち続けてもらうことと、割安な局面で柔軟に資金を投入できるようにするためです。積立を初めてもう5年になりますが、その方針通り着実に運用してくれているので信頼しています。
(鎌倉投信に投資している理由は、それ以外の「定性的」な部分も大きいのですがその辺りは他の記事をご覧ください)
結い2101のほか、低リスクの区分では、株式25%、債券75%目安のバランスファンド「マイストーリー・株25」、高リスクの区分ではSBIの「ジェイリバイブ」「ジェイクール」などが入っています。
投信の評価というと、株式(国内/国外)、債券、・・・とアセットクラス別のものが主流な中で、今回のQUICKの「リスク階級別」の評価は面白いですね。
個人のリスク許容度はまちまちなので、例えば同じ日本株式のファンドでも、「どのくらいの値動きがあるのか?」という観点は、特に初めての方にとってファンド選びの参考になります。各リスク階級ごとの1位だけでなく、上位ラインナップなども分かるとよりいいかと思いました。
QUICK「中長期投資にふさわしい投信」は、今後年1回のペースで公表するとのことです。1年単位だと、特にリスクの高いものは変動する可能性があるので、継続的に見ていくのも大事かと思います。
【過去記事】