セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

自分の仕事観を考えるヒント

日経Bizアカデミーに、「人は何のために働くのか~8つのタイプでわかるキャリアの錨~」という記事が載っていました。

「キャリア・アンカー」とは、エドガー・シャインという人が提示した、人間のキャリア観についてのコンセプトで、有名な理論だそうです。「アンカー」とは船の「錨(いかり)」のことで、自分がよって立つ基本となる価値観、のようなものです。

仕事をしていく上で、「何を一番大事にしたいのか」といってもいいでしょう。

就職や転職、独立開業、といったキャリアを考えるのに、シンプルですがとても大事な考え方だと思うのでご紹介します。

 

キャリア・アンカー論では、人間のキャリアや仕事に対する価値観や考え方を、以下の8つのタイプに分類しています。

ちなみに、最初の漢字はこの記事の筆者である杉浦正和氏がわかりやすいように付けたものです。

引用させて頂くと、

1.「専」・・・ある分野のエキスパートとして活躍したい

2.「総」・・・スケールの大きな仕事をしたい、組織を動かしたい

3.「独」・・・自分のペースで仕事をしたい

4.「安」・・・安定性や安心を得たい

5.「創」・・・創造性を発揮したい、新しいものを生み出したい

6.「献」・・・社会の役に立ちたい、貢献したい

7.「挑」・・・常にチャレンジしたい(挑戦)

8.「衡」・・・仕事と家庭や生活とのバランス(均衡)が大事!

いかがでしょうか?

上の8つのタイプを、やや強引ですが、典型的なワークスタイルに当てはめてみると、

大企業のサラリーマン → 2(ジェネラリスト)、4(安定)
公務員 → 4(安定)、6(社会貢献)
ベンチャー・起業家 → 5(創造性)、7(チャレンジ)
ノマド、フリーランス・・・3(独立、マイペース)

といった感じになるでしょうか。(私の独断です)

ちなみに、私のキャリア・アンカーは、3.と1.です。

最初は大企業に入社し、その後役所に出向したり、2回ほど転職も経験しましたが、組織の一部として働くことにはずっと違和感がありました。

やはり組織の一人としてではなく、「小さくても独立して自分の好きなように働きたい」「誰でもできる仕事ではなく専門的な仕事をしたい」という気持ちが根本にあったので、資格で独立開業、という道を選びました。

上の1.~8.は、どのタイプがよくて、どれが悪い、という性質のものではありません。

自分の仕事に対する価値観の中で、大事にしたいのは8つのアンカーのうちのどれか、また、現在の仕事環境が、その価値観とマッチしているかどうか、ということが重要だと思います。

転職などを考える場合、「給料が高いから」といったお金の面や、「○○の分野なら経験があるから」といった職種や業種の面から考えてしまいがちです。

そうではなく、このキャリア・アンカーの考え方のように、「自分が仕事に求めるものは何か」、「自分は本当はどんな働き方がしたいのか」、という点から見つめ直してみると、進むべき方向を見つけるきっかけになるのではないか、と思います。