セルフ・リライアンスという生き方

投資信託を中心にいい会社、いい事業にコツコツ長期投資。 社会とつながるソーシャルな投資や寄付も実践中。

アセットアロケーションよりも「いいファンド」選びを大切にしたい

資産運用の世界では、資産配分(アセットアロケーション)が運用成果の大半を決める要因だと言われています。機関投資家だけでなく、個人も、目標リターンやリスク許容度、投資期間をもとに、まずはアセットアロケーションを決定し、それに従って商品選びをしよう、というのが(特に投資信託の世界では)定説です。

自分も、投資信託での積立投資を始めてからずっと、株式/債券、国内/先進国/新興国といった区分に分けて運用資産を管理してきました。(今は債券はなし)

積立投資を始めた当初は、インデックスファンド中心だったこともあり、リターンやリスクを素人なりに計算して目標配分比率を決め、その割合に基づき各商品の積立額を決定し、厳密ではありませんがリバランスも一応やっていました。

ただ、ここ6~7年はもっぱらアクティブファンドが中心になり、投資信託以外の金融商品(投資型クラウドファンディング等)にも投資するようになりました。(この経緯は日経電子版のインタビュー記事参照)

昔からの流れで、今でもアセットアロケーションを一応管理していますが、最近は、国内株式●●%、先進国株式●●%・・・という配分自体、全く意味がないとは言わないものの、あまり重要ではないと感じるようになってきました。

その理由は、アクティブファンドでの投資の場合は、アセットアロケーションありきのトップダウン的な商品選びよりも、自分にとって「いいファンド」を見極め、積み上げるボトムアップの方がしっくりくるし、投資を継続するモチベーションになるからです。実際に自分の投資を振り返るとそのように変化してきています。

そもそも、アクティブファンドを選ぶ際にはこのような要素が大事だと思っています。

・運用者の顔が見える
・運用理念、運用方針が明確で一貫している
・運用方針に基づき投資先をしっかり選別している
・長期的な観点で投資先企業と対話を行っている
・受益者コミュニケーション(報告・説明)を大事にしている
・(結果としての)中長期的なパフォーマンスに納得がいく

上記を満たす「いいファンド」は、日本株中心だと結構多いのですが、外国株式(特に新興国株式)では少ないのが現状です。

例えば、「iTrust新興国株式」という新興国株式ファンドを保有していますが、上記の要素を全部満たしているかは微妙です。どちらかと言うと、「新興国株式もある程度ポートフォリオに入れておこうか」というアセットアロケーション的思考に引っ張られて買っている面もあります。

投資対象が全てアクティブファンド(一部個別株や投資型クラウドファンディングもあります)となった今、資産配分比率どうこうではなく、個々の投信が自分にとって「いいファンド」かどうかを中心に据えて投資する方がいいと素朴に思えてきました。

国際分散投資の発想よりも、個別株投資の発想に近いかもしれません。

極端に言うと、例えば新興国株式クラスで「いいファンド」がなければ、無理に購入する必要もないし、逆に国内株式で「いいファンド」と思えるものがたくさんあるなら日本株に偏ったポートフォリオでもいいのかなと。
もちろん、資産配分の偏りが気になるなら、多くの方がやっているように、外国株式はインデックスファンドでカバーする、というのも一つのやり方だとは思います。(私は多分やりませんが)

もう一つ別の角度から、アセットアロケーションに拘る必要性を感じなくなった理由は、グローバル化が進んだこの時代、「その企業がどこの国の市場に上場しているかよりも、どこの国でビジネスをしているかの方が重要」という、NVIC(農林中金バリューインベストメンツ)の奥野一成さんが言っていたことがあります。

例えば、コモンズ30ファンドの投資先も、「世界の成長を取り込める企業」という視点から、東証に上場していても海外売上比率の高い企業が多くなっています。世界でビジネスをしている企業であれば、上場しているのが東京かニューヨークかシンガポールかはあまり関係ないというのはその通りです。

ということで、すでにそうなっているのですが、今後も「アセットアロケーション」にはあまりこだわらず、いいファンドを選んでいきたいと思います。

国際分散投資やアセットアロケーションの考え方自体は一般論としてとても大事だと思うので、それを否定するわけではありません。特に、株式/債券/不動産・・・といったリターン・リスク特性が異なる投資対象の分散や、資産を円だけで持たない、という通貨分散の考え方は大事だと思います。