梅の実 / Fruit of Plum / Dakiny
鎌倉投信の「結い2101」が、7月19日の第4期決算にともない収益分配金を出すことを発表しました。 設定以来3期は分配金ゼロでしたので、今回初の分配となります。
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収益分配金の支払いおよびその再投資についてのお知らせ
分配金の額は、「1万口あたり500円」です。 7/19の基準価額は13,738円なので、単純に割り算すると、基準価額の約3.6%にあたるかなり大きな分配です。
さて、結い2101だけでなく、他の「独立系投信」「直販投信」と言われるファンド各社は、長期の資産形成をうたっており、複利効果を最大限働かせる観点から分配金をあまり出していません。
実際に、こういったファンドでは、分配金目当ての顧客は少なく、税金のかかる分配金はなるべく出さないで欲しいという投資家が多いと思います。(そもそも、結い2101は分配金再投資専用なので分配金が出ても現金で受け取ることはできません)
例えば、
ひふみ投信:第1期~第4期 分配金なし
セゾン資産形成の達人ファンド:第1期~第6期 分配金なし
さわかみファンド:第1期~第13期 分配金なし(ある意味スゴいですね)です。
しかしながら、円安や株価上昇で各社ともパフォーマンスがよく、来年以降は分配金(普通分配金)にかかる税金も約20%に上がってしまうので、今まで無分配を貫いていたファンドも、結い2101にならって分配を行うかも?しれません(勝手な推測です)。
結い2101の今回の分配金については、7/19付の鎌倉投信の公式メルマガ(いい会社をふやしましょう! Vol.165)で鎌田社長のコメントがありました。 (以下、上記メルマガより引用)
今期は、決算日時点の基準価額が、目標としている運用パフォーマンス(信託報酬控除後年率4%)を上回っていること等から、当初方針に従って収益を分配する方針です。
分配の主な理由は、目標年率リターン4%を上回っているため、とのことですが、もし、年率リターン4%を超える分を分配するなら、とても500円では済まないはずで、実際には分配対象額としてファンド内にたまっている分の一部を出した、ということでしょう。
投資信託の分配金については、各ファンドとも目論見書でざっくりとした分配方針を掲げているものの、実際の分配の有無や金額については運用会社の裁量の余地が大きいです。
自分が投資しているファンドから分配金(元本取り崩しではない普通分配金)が出るのは、ファンドの成績がいい証拠で、それ自体が悪いことではないとは思います。(長期投資の点からは無分配がベストですが)
ただ、分配金を出すなら出すで、REITのように「収益の90%以上を分配する」とか、「リターンが**%を超えた分を全額分配する」、「基準価額が○○円を超えるまで一切分配は行いません」など、基準を明確にしてもらいたいのは私だけでしょうか?
【2013/8/8 追記】 結い2101については、8/5付の鎌倉投信の「結いだより」で、詳しい分配基準が公表されました。 別記事でまとめました。