セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

「朝日ライフ SRI社会貢献ファンド」の第15期運用報告書

今年の8月に積立を始めた、「朝日ライフ SRI社会貢献ファンド」の最新(第15期)の運用報告書が出たのでチェックしました。

<第15期>
運用期間:2014/9/23~2015/9/24
基準価額:10,268円 → 10,066円
分配金700円支払後。分配金再投資ベースの騰落率 +4.9%
純資産総額:2,960百万 → 3,243百万円(+9.6%)
※12/1現在、純資産は3,924百万まで増えています。

ベンチマークはありませんが、参考指数である同期間のTOPIX(配当抜きで+7.2%)よりも下回りました。
中小株が多めのポートフォリオのため、大型株主導の相場に置いて行かれました。外部のSRI調査会社を使っていることもあって、実質コストが約2%と高いのも効いています。

ただ、このファンドは、本業で社会課題に取り組む会社、ESG的に優れていて長期的な成長が見込める会社をじっくり選んで集中投資する方針なので、これはこれでやむを得ないと考えています。

投信まとなび」によると、イボットソンが設定しているベンチマーク(配当込TOPIX)との乖離度合い(アクティブ・リスク)は、直近1年で8.21と高まっていて、ポートフォリオの独自性は高いものの、短期的には成果につながっていない感じです。

むしろ、気になったのは、昨年に続いて多額の分配金(700円)を出しているのと、売買回転率が前期より増加していることです。

分配金は、直近3期で200円、1,500円、700円、と立て続けに出しています。設定来(15期)の累計の分配金(3,430円)の3分の2がここ3年に集中しています。

今期はそれほど基準価額も上がっておらず、ここまで吐き出す必要があるのか分かりませんが、2006年にも1,000円出しているのを見ると、基準価額が高くなってくると威勢よく分配する方針と推察します。
個人的には好ましくありません。

また、売買回転率(売買高比率)は1.52で、前期(1.01)よりも増えています。
前期末と上位10銘柄を比較すると、半分が入れ替わっています。組入銘柄数は32社→36社とあまり変わっていませんが、今期全売却された銘柄も多いです。
相場が好調なので、目標株価に達して売却したものも多いとは思いますが。引き続きチェックです。

(参考)上位10銘柄(2015年10月末現在、月次レポートより転載)


朝日ライフSRI社会貢献ファンドは、信託報酬の一部をNPOなどに寄付しています。
第15期は、純資産総額の0.1%(約360万円)が、「社会福祉法人 子どもの虐待防止センター」、「公益財団法人 プラン・ジャパン」など5団体に寄付されました。

プラン・ジャパンは、私もシンポジウムに参加した、先日の「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」で大賞を受賞していましたね。
ぜひ有意義に使ってもらいたいと思います。

(朝日ライフ アセットマネジメントのニュースリリース)
10月13日に「あすのはね第15期寄付先贈呈式」を行いました

運用理念や運用方針にはとても共感でき、組入銘柄もオムロン、良品計画、マツダ、など、個人的に好きな会社が多いファンドなので、積立を続けます。