セルフ・リライアンスという生き方

投資信託を中心にいい会社、いい事業にコツコツ長期投資。 社会とつながるソーシャルな投資や寄付も実践中。

朝日ライフSRI社会貢献ファンド(あすのはね)の第18期運用報告書

朝日ライフ SRI社会貢献ファンド(あすのはね)の第18期(2018年9月20日決算)の運用報告書が出たので運用状況をチェックしました。

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パフォーマンス

モーニングスターの開示している分配金込のトータルリターンのデータを拝借しました。(決算日とは時期が少しずれて10月末時点のデータ)

本ファンドにベンチマークはなく、参考指数はTOPIXです。配当込で比較するため、疑似TOPIXとして、歴史の長い「SMT TOPIXインデックスオープン」を使用。

直近3年のリターン推移。オレンジが朝日ライフSRI社会貢献ファンド赤がSMT TOPIXです。

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また、過去1年、5年、10年を含めたリターンとシャープレシオの比較は以下のとおり。(モーニングスターによる)
3年、5年、10年ではリターン、シャープレシオともに上回っており、コスト控除後でまずまず結果を出しているといえます。

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本ファンドは、いわゆるSRIファンドの先駆けで、2000年からの長い運用実績があります。

SRIといっても厳密な「社会的責任投資」よりは最近のESGに近く、
財務的要素に加えて、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)といった非財務要素を統合した分析を行うことで、その企業の本質的価値とそのサスティナビリティを見極めています。」とあります(運用報告書より)。

外部の専門機関(ヴィジオ・ベルギー)のESG調査も活用しており、古くからESGインテグレーションを実践しています。

ESGの冠は付いていませんが、ESG視点で持続的に成長できる企業を選別する、本来的なESGファンドの一つと思って投資しています。あすのはねがきっかけで、日経ヴェリタスのESG投資特集にも掲載頂きました。このファンドの長期のパフォーマンスは、ESG投資の成果を示す実証例の一つになるのでは思っています。

※中小型株にも積極的に投資をしているので、過去10年はそのプラス効果もあったでしょう。さらに5年、10年と見る必要はあります。

あすのはねの運用の考え方、運用プロセスについてはモーニングスターで詳しく紹介があります。
“SRI先駆けファンド”の魅力に迫る | モーニングスター特集

純資産総額

決算日(9月20日)の純資産総額は41.35億円。ここ10年ぐらいずっと30~40億円ぐらいを行ったり来たりしています。
(11月22日現在では38.39億円)

資産規模があまり増えない理由の一つが、基準価額が上がってくると派手に分配金を出すことです。18期も560円の分配金を出しました。ファンドマネージャーではなく運用会社全体の方針だと思いますが、ここは改善してほしいです。

ポートフォリオ 

10月末現在の投資先は、36社と絞り込んでいます。だいたい30~40社への厳選投資です。

組入上位10社は下記のとおり。

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サービス業、小売業などの内需系がどちらかというと多いです(11位はニトリ、12位は良品計画)。中小型株が主体ですが、トヨタ、ユニ・チャーム、ダイキン、オムロンなど大企業も36社中には結構入っています。(月次レポートで投資先は全て開示)

第18期は、9社が新規組入、12社が全部売却となりました。

あすのはね 第18期の寄付先

本ファンドは、信託報酬の一部をNPOや非営利団体に寄付して社会還元しています。これも共感ポイントのひとつ。

18期は純資産総額の0.1%(約393万円)が7団体に寄付されました。キッズドアが加わったのは個人的に注目でした。

<18期寄付先>
・キッズドア
・子どもの虐待防止センター
・樹木・環境ネットワーク協会
・しんぐるまざあず・ふぉーらむ
・東京シューレ
・プラン・インターナショナル・ジャパン
・モンキーマジック

 「ESG投資」が言葉として独り歩きし始めている中、本ファンドのように、従来から長期的な視点で、ESGや非財務要因の分析を運用に組み込んでいるアクティブファンドは結構あるはずです。

「ESG投資やっています!」とアピールしないものの中にこそ、実はちゃんとしたESGファンドがあったりするので、そういう視点でも今後紹介していきたいと思います。