セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

2つのクリーンエネルギーETF

投信等の保有口座でメインで使っているSBI証券が、いよいよ外国株式の特定口座対応をすることになり、外国株式や海外ETFを買いやすくなります。

外国株式における特定口座対応のお知らせ

品ぞろえの多い海外ETFの中で、関心のあるジャンルの一つが「環境」です。
ちょうどパリで開催中のCOP21も話題ですが、個人と環境の関わり方としては、環境負荷の少ない生活を心がけるだけでなく、投資を通じてのコミットもあります。

カン・チュンドさんの数年前の記事を見つけました。
福島の原発事故直後の記事です。
今こそクリーンエネルギーに特化したETFが見直される時です カン・チュンドのインデックス投資のゴマはこう開け!

この中で、代替エネルギーなど、世界のクリーンエネルギー関連銘柄の指数に連動する、PBDとICLNが紹介されています。
2つのETFを調べてみました。

パワーシェアーズ・グローバル・クリーン・エネルギー・ポートフォリオ(PBD)


パワーシェアーズ・グローバル・クリーン・エネルギー・ポートフォリオ(PBD)
 連動指数:ワイルダーヒル 新エネルギー・グローバル・イノベーション・インデックス
 総経費率:0.76%
 純資産総額:65百万USドル
 保有銘柄数:105(2015/12/08時点)
 決算:年4回

国別投資比率と上位10銘柄です。(クリックで拡大)





iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギーETF(ICLN)


iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETF(ICLN)
 連動指数:S&P グローバル・クリーンエネルギー・インデックス
 総経費率:0.47%
 純資産総額:76百万USドル 
 保有銘柄数:30(2015/12/08時点)
 決算:年2回






同じクリーンエネルギーETFといっても、2つは少し性格が異なります。

国別比率では、PBDはアメリカが約3割ですが、ICLNは中国が最も多いのが気になります。

銘柄構成は、両者とも、ヴェスタス、ガメサ、ノルデックスなどの大手風力発電メーカーが入っているのは共通していますが、銘柄数がICLNは30と少ない一方、PBDは100以上と多いので、再生エネルギー関係だけでなく、環境にやさしい技術や製品に関わるメーカーや企業が幅広く連動インデックスに組入れられています。
このあたりはインデックスの設計が違うようです。

例えば、PBDの上位には、ユニバーサルディスプレイ(有機EL等)、アクイティブランズ(LED照明)、NIBE(スウェーデンの暖房機器メーカー)、日本の明電舎も入っています。

ちなみに、ICLNの上位に、日本の電源開発(ELECTRIC POWER DEVELOPMENT LTD)が入っているのが気になります。
でんぱつは、原子力や石炭火力も手がけているので、ETFの目的から言えばあまり好ましくないですね。

カンさんの下記記事によると、ICLNには、過去に日本の複数の電力会社が上位に入っていたこともあるそうです。
海外ETF直近1年リターンランキング (2012年7月末~2013年7月末)

トータルに見ると、PBDの方が自分の志向に近い気がします。

一方、両者とも残高は100億円未満と小さく、中型・小型株も多いのでリスクは高めです。
ここ数年間のパフォーマンスもかなり低迷しています。

ただ、日本国内には、外国株式対象で、代替エネルギー・省エネ技術に特化した比較的低コストのファンドはあまりないので、海外株式への投資の一部としては面白いかなと思います。