セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

コモンズ投信の第8回コモンズ社会起業家フォーラム

コモンズ投信の「コモンズ社会起業家フォーラム」に行ってきました。
コモンズ投信の寄付プログラム「コモンズSEEDCap」の一環で毎年開催されているイベントで、今年が8回目。

さまざまな社会課題に取り組む方々が、マイク一本で自らの想いを伝えます。スライドや資料は一切なし、一人持ち時間7分の凝縮したプレゼンです。
このスタイルはとても好きです。



今年も、子ども、震災復興、教育、途上国、、といった様々な社会課題に取り組むスピーカーが登壇しました。
登壇者の方々はこちら → 第8回コモンズ社会起業家フォーラム

コモンズ渋澤さんが提起したテーマは「わたしの岐路」。
特に印象に残ったのは、がん患者のサポートに取り組むmaggie’s tokyoの鈴木美穂さんと、社会貢献型グルメアプリを手掛けるテーブルクロスの城宝薫さん。



NPO法人maggie’s Tokyoの鈴木美穂さんは、報道記者3年目の24歳の時に、乳がんを患い、人生が一変しました。

正しい情報が得られず苦しんだ自分の体験から、がん患者や家族が気軽にサポートを受けられる「居場所」の必要性を痛感して、テレビ局を辞め、患者を支援する活動を開始。
その後、訪問看護師の秋山正子さんと合流して、イギリスの「マギーズセンター」をモデルにした患者と家族のためのケアリングセンター「マギーズ東京」をクラウドファンディングで建設、この10月に豊洲にオープンします。

もし鈴木さんが、がんサバイバーでなければ、マギーズ東京は生まれていないはずです。人生の深い経験が、起業のストーリーとダイレクトにつながっているので、とても引きこまれました。

(参考記事)がん患者が自分の力を取り戻すための場マギーズセンターを東京に(maggie's tokyo 秋山正子&鈴木美穂) - READYFOR (レディーフォー)



もう一人、違う観点で衝撃だったのは、立教大学在学中の2014年に創業した、株式会社テーブルクロスの城宝薫さん。

テーブルクロスは、「予約をするだけで途上国の子どもたちの給食になる」社会貢献型グルメアプリです。飲食店を予約すると、お店からの広告費の一部が途上国向けの給食費として寄付されます。ユーザーは寄付負担がなく気軽に社会貢献に参加でき、加盟店は完全成果連動報酬で広告負担が少ない仕組みです。

驚いたのは、事業の中身よりも、城宝さんの「利益を創造しながら持続的に社会課題を解決できるCSV企業のモデルをつくる」というビジョンです。
持続的に社会課題を解決するには、ビジネスと社会貢献を一体化させる必要があると、高校生のときに既に気づいたというのが凄いです。「テーブルクロスがIPOすれば社会が変わる」と頼もしい発言。これから会社が大きくなっていろいろなお金が入ってきても、想いを貫いてもらいたいです。

(参考記事)現役女子大学生・テーブルクロス城宝薫代表が全く新しい社会貢献型グルメアプリで実現したい『予約文化』とは? 




みなさん、起業につながる原体験や、これからの夢を熱く語ってくれて素晴らしかったです。

FBでも書いたのですが、サポーターになっている、かものはしプロジェクト(村田早耶香さん)、3keys(森山誉恵さん)を知ったのもこのフォーラムですし、テラ・ルネッサンスの鬼丸昌也さんも第4回に登壇しています。

私は3回目の参加ですが、こういった方たちの活動を知り、仕事とは別の形で社会参加について考える機会をくれたのと同時に、広い意味で「投資」に対する価値観が変わるきっかけにもなったイベントです。

社会をよくしようと頑張る人をお金で支えるのが金融の本来の役割です。投信会社であるコモンズが、こういう取り組みを通して、個人と社会起業家をつなぐことはとても意義があると思っています。
コモンズ投信の社会的インパクト投資 |コモンズ広場(コモンズ投信ブログ)

最近は応援したい先がどんどん増えるのが悩みのタネですが、、、来年も楽しみにしています。