セルフ・リライアンスという生き方

自立した個人として豊かに生きる。長期投資のメモ。

ひふみ投信・運用体制強化についての説明会

4月1日付で発表されたひふみ投信の運用体制変更について、ブロガー・FP向けの説明会があり参加しました。

投資信託「ひふみ」シリーズ、運用体制強化のお知らせ | ニュースリリース | ひふみ

変更のポイントです。

・藤野英人さんがひふみ投信の運用責任者(シニアファンドマネージャー)を退任し、ひふみシリーズ全体を統括する最高投資責任者(CIO)の業務に専念する。

・佐々木靖人さんが後任の運用責任者に就任。外国株式部分は韋珊珊(ウェイ)さんが担当する。

佐々木さんは、ひふみの純資産がわずか4億円だった2009年に入社し、ひふみとともに歩んできた方です(途中数年間別会社を経験)。ひふみアカデミーでもおなじみです。趣味は「マーケットを見ること」。ウェイさんは、運用チーム唯一の女性、外国人です。日英中三か国語が話せ、ひふみの外国株運用を支えています。セミナーでも分かりやすい解説をしてくれます。

ファンド設定からずっと運用を担ってきた藤野さんが、直接運用を担当する立場から離れます。最近、独立系投信では、セゾン投信の社長に園部さんが就任したり、コモンズ投信も先日渋澤さんが投資委員会を卒業したりと、次の世代へのバトンタッチを始めています。後進を育て、譲っていくのがリーダーの大事な役割なので、いい決定だと思いました。実際、藤野さんは対外的な活動を相当幅広くされているので、実務上も必要な交代だったのかもしれません。

あわせて、ひふみの今後についての話もありました。会社とファンド規模が大きくなるにつれて、ブティック型の運用会社にとどまらず、より大きな社会的役割を果たしたいと考えるようになったと。特に、「老後2000万問題」に対する国民の反応を見て、金融リテラシーを高めなければいけない危機感を感じたのが大きかったようです。今のレオスが目指すのは、投資の楽しさをもっと多くの人に伝え、投資文化を育み、ファイナンシャルインクルージョンを実現することです。

先日、こんな記事があり、「インデックス運用やクオンツ運用、オルタナティブ、外部委託運用、ロボアドなどの運用チームの組成も検討」という部分に食いついてしまいましたが(まだ未定です)、この文脈でいけば理解できます。もはや「ひふみ投信」だけのレオスではないということですね。

レオス・キャピタルワークスの新運用体制、ファイナンシャル・インクルージョンの実現可能な商品開発に注力| モーニングスター

Youtubeチャンネルもその一環です。「お金のまなびば」のチャンネル登録者数は18万人で、企業系のチャンネルの中ではトップクラスです。(トヨタイムズが22万人) 開設から1年ちょっとで18万人は相当凄いです。 

たまに見ますが、親しみやすい内容で、お金の教育を運用会社が実践するひとつのモデルになっていると思います。藤野さんには、その発信力の高さで、投資の普及のためにリーダーシップを発揮して頂きたいです。

ひふみ投信の運用自体は、チーム運用でメンバーがアイディアを出し合い、ボトムアップで成長する面白い会社を見つけていく、という方針に変わりはありません。巨大ファンドとなったひふみを新生運用チームがどう引っ張っていくのか、今後も積立しながら見守ります。