セルフ・リライアンスという生き方

自分も社会も豊かにできるお金の使い方について。日々の投資や寄付の記録を綴ります。

10倍株の思考法 「ビジネスモデル×企業価値」で考える株式投資入門(ろくすけ・著)

日本株の長期投資で資産を築きリタイアされた個人投資家、ろくすけさんの著書です。ツイッター、ブログはよく拝見しています。

「10倍株」とあるので「テンバガーを探せ!」と一発当てる投資本のように見えますが、そうではありません。素晴らしいビジネスモデルをもつ企業を見つけ、本源的な価値を見極めて割安な価格で買い、複利での成長に投資するという、バフェット的な長期株式投資の方法を分かりやすく解説した本です。「ゆっくり、じっくり、素晴らしい企業の成長を楽しむ投資」とも言えるでしょうか。

おすすめポイントです。
・対話形式で読みやすい(日経マネーの連載がもとになっています)
・ビジネスモデルの分析から株価算定までの方法が具体的で再現性が高い(訓練は必要)
・評価手法が簡易にアレンジされていて初心者でもトライできる
・個人投資家でもできる企業とのコミュニケーションのヒントも満載

投資経験の長い自分にとっても、役立つ点がとても多いです。
「素晴らしい企業」の探し方、競争優位性と参入障壁の見極め方、成長ストーリーの言語化の大切さ、キャッシュフローの分析の仕方、・・・など、一冊を通して勉強になりました。

何といっても、ろくすけさんオリジナルの、DCF法をベースに当期純利益やPERを用いて簡略化し、かつ使い勝手よくアレンジした、株主価値&目標株価のバリュエーション手法は有用です。(この部分だけでも本書は買う価値があるのでは)

「ビジネスモデル」「企業価値」というキーワードにアンテナが反応する方はぜひ手に取ってみてください。定性分析と定量分析の記載のバランスがよく、実践的に掘り下げられているので、初心者からベテラン投資家さんまで役立つ一冊です。

最後に、ろくすけさんが企業選びで大事としている部分を引用します。利益を上げ続けられるかどうかと同時に、企業が取り組んでいることに「共感できるか」はお金を託す上でとても大事ですし、これこそ株式投資のやりがいだと思います。

優良企業の株を自分で選んで買って、投じたお金がその企業の成長を資金面で支える。それが商品やサービスとして形になって多くの人々の役に立ち、社会課題の解決にもつながる。このように自分のお金にしっかり意思を込めて、それが巡り巡って”生き金”になるようにしたいと考えたのさ。(p37)

企業が事業を通じてどういう社会貢献を果たしたいと考えているのか。いわば船の行き先に共感でき、かつ素晴らしい企業の要件を満たしているなら、応援する気持ちで投資を続けられる。企業の未来を見届けたいという想いで投資を続けているうちに、おのずと結果もついてくるだろう。(p173)

 

ろくすけさんのブログ。