セルフ・リライアンスという生き方

投資信託を中心にいい会社、いい事業にコツコツ長期投資。 社会とつながるソーシャルな投資や寄付も実践中。

コモンズ投信のオンラインイベント「未来を信じる」(2020/4/25)

毎年今頃は、コモンズ投信の周年イベントの時期です。今年も、4/25に11周年イベントが予定されていましたが、コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。代わりに、Youtube配信でのオンラインイベントが開かれました。

ファンドの運用報告と、伊井さん、渋澤さんのお話を聞きました。

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運用報告

伊井さんより、コモンズ30ファンドとザ・2020ビジョンの運用報告がありました。
積立しているコモンズ30ファンドについて、ポイントをメモします。
(ところどころスクショさせて頂いています)

・投資先30社の平均保有年数は「9年」。30社のうち半分(15社)は、運用開始から10年以上投資を継続。

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・設定来リターン(2009年1月~2020年3月末)

 +168.44%(TOPIX配当込 +119.48%)
 年率換算+10.52%(TOPIX配当込 +8.73%)

・大きな相場変動があった直近もまずまず堅調。

 2019年1~12月 +19.23%(TOPIX配当込+18.12%)
 2020年1~3月    ▲15.50%(  〃    ▲17.45%)

強い会社に集中投資するアクティブ運用が、長期でみても、コスト控除後で指数を上回ることができる証左になっていると思います。
資金流入の安定性(=私たち受益者の行動)もパフォーマンスを下支えしています。

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伊井さんが最後に示したスライドの言葉は、

「長期投資は、短期的な痛みを乗り越える。」

リーマンショック、ギリシャショック、東日本大震災、コロナショック・・・と、大きな変動は市場につきものですが、この言葉は全てを語るのではないでしょうか。

コモンズ30ファンドの積立を始めて6年になりました。今後も安心してお任せします。

伊井さん、渋澤さんのメッセージ

お二人から「未来を信じる力」というテーマで、スピーチがありました。

アフターコロナとビフォーコロナ

今、コロナウイルスが世界を覆っていますが、アフターコロナの世界は、コロナ前に回帰するのでしょうか。渋澤さんは、コロナ前に戻ることはないし、戻すべきではない、と言います。

例えば、急激に普及しているリモートワークも、技術的には以前から可能でした。単に、変化を嫌う、従来のシステムをよしとする文化が、その普及を阻んでいました。今起こっている様々な変化は、コロナによって強制的に「顕在化」したにすぎず、もはや以前に回帰することはないでしょう。

また、伊井さんの話のとおり、大きなショックは、イノベーションが生まれる契機になります。コロナ後の社会には、今まで想像できなかった新しいビジネスがどんどん生まれてくるはずです。

投資先企業の取り組み

危機に直面した時にどう動くか、企業の本質が問われる時です。これはコモンズの投資先の企業の取り組みの一例です。

・旭化成 子会社(ZOLL)が人工呼吸器を大幅増産
・シスメックス PCR検査キット薬事承認を取得
・ユニ・チャーム マスク大幅増産、24時間稼働
・東レ マスク用不織布増産
・エーザイ ゲイツ財団の新型コロナ治療薬開発コンソーシアムに参画
・ベネッセHD こどもちゃれんじ「オンライン幼稚園」を無償提供

次の30年は?

渋澤さんから「30年周期論」のお話でした。社会が30年ごとに「破壊」と「繁栄」を繰り返すという考え方で、以前もお聞きしたことがあります。

※昔のブログを見たら2014年の渋沢栄一本の出版記念講演会でした。懐かしいので貼ります。(その2)で書いています。

渋澤健さん「渋沢栄一 愛と勇気と資本主義」出版記念講演会(その1)

渋澤健さん「渋沢栄一 愛と勇気と資本主義」出版記念講演会(その2)

1960年~1990年(高度成長とバブル)の後の1990年~2020年はバブル後の「失われた30年」でしたが、その最後の節目の年に、ある意味従来の経済社会を「破壊」する感染症が現れました。

次の30年は、私たち段階ジュニア世代が高齢化し、日本の人口構成は希望のない逆ピラミッド型になります。これは確実な未来です。

一方で、世界に目を向ければ、アジア、さらにアフリカでは今後30年で生産年齢人口が大幅に増加する若い国々がたくさんあります。デジタルネイティブで、世界とつながっている意識を自然と持っている、私たちより一回り下のミレニアル世代の行動次第で、成長を取り込み(in+vestし)、次の30年を繁栄の30年とすることもできるとの話でした。

ESG投資の意義は高まる

コモンズ投信は、ESG投資という言葉が広まる前から、企業価値を長期で見る観点で、E、S、Gの視点を運用に取り入れており、企業との対話も積極的に行っています。ESGファンドを名乗らなくても、ESGをしっかり実装した運用会社だと思っています。

コロナ・ショックで、ESG的に評価されている会社の株価も大きく下がったことから、「コロナでESG投資も終わりだ」という意見が業界の中にも結構ありました。渋澤さんによればこれは全くの間違いで、ESG投資はむしろこれからが本番だと言います。

私も全く同感です。そもそも、ESG投資はそんな短期目線の概念ではありません。また、コロナの問題をきっかけに、経済効率性の追求だけではなく、社会や環境との共生があって初めて経済社会が持続可能であることを、多くの人や企業が意識することになると思います。ESGの考え方が、正しく注目されるのではと期待します。

ミッションの共有

コモンズ投信は、企業のミッション(存在意義)を次のように定義しています。

「一人ひとりの未来を信じる力を合わせて、次の時代をともに拓く」

よりよい明日をつくるために、受益者、運用会社、投資先企業、寄付先団体がともに集まる「場」がファンドでありコモンズ投信です。ひとりひとりのお金は微力だとしても、一つの価値のもとにお金の流れをつくれば、大きな力となって社会をかたちづくる。この循環が、世代を越えてつながっていく。これがコモンズ投信の目指す投資のかたちです。

オンラインであっても、理念を共有する ”Common Ground” を感じられて、いいイベントでした。
またリアルでの場も楽しみにしています。

 

 昨年の10周年イベント。

 コモンズ投信のもう一つの柱は寄付です。社会起業家フォーラムのレポ。