セルフ・リライアンスという生き方

自分も社会も豊かにできるお金の使い方について。日々の投資や寄付の記録を綴ります。

セゾン資産形成の達人ファンド(セゾン投信)まとめ(2021年6月)

久しぶりに、セゾン投信の「セゾン資産形成の達人ファンド」の運用状況をチェックしました。達人ファンドは、2015年に積立を始めました。私のポートフォリオにおける投資割合は約3割で、メインの投資対象の一つです。

長期では優秀

達人ファンドは、世界の優良な企業に長期視点で厳選投資しているアクティブファンドを組み入れたファンドオブファンズです。現在9本のファンドを組み入れており、純資産は1,500億円を超えました。

ベンチマークはありません。参考指数として、全世界の株式指数であるMSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(配当込)を使っています。

14期末(2020年12月10日)時点での設定来騰落率は以下のとおり。
達人ファンド +163%(26,279円) 
 ※2021/6/11現在 +204%(30,412円)
MSCI ACWI配当込 +122%(22,176)

期間別に見ると、過去14期中9期間で指数を上回っていて、長期の成績は上々です。

リフィニティブやR&Iなどの外部機関のファンド評価でも、5年、10年では高評価を得ています。

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直近ではやや陰りも

一方、ここ3年程度で見ると、パフォーマンスに陰り、とまではいかないものの、やや冴えないようです。

以下は、参考指数(MSCI ACWI配当込)との直近3年の比較チャートです(モーニングスターより、2021/6/4時点)。

・達人ファンド +41.2%
・MSCI ACWI配当込 +47.1% 

値動きはほぼ同じですがインデックスに劣後しています。1年で見ても同様でした。

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また、参考指数をベンチマークとする、ステート・ストリートの「全世界株式インデックス」と、シャープレシオを比べてみました。同様に、3年ではやや劣後しています。

シャープレシオ(3年、2021年5月31日現在)

・達人ファンド 0.69
・全世界株式インデックス・ファンド 0.72

下記のとおり、純資産は順調に増加していて、顧客の支持は厚いファンドです。長期視点で強い企業に投資するファンドを選ぶ運用方針は変わっていないのであまり心配していませんが、引き続き頑張ってほしいです。

資金流入は常に安定

過去5年の、月次資金流出入チャートです。(モーニングスターより)

2016年12月を除いて、全ての月で設定超過となっていて、最近では毎月10~20億円の流入があります。パフォーマンスがいいと、解約して利益確定してしまう顧客が多いファンドもありますが、セゾン投信の場合には、長期での積立投資の大切さを啓蒙し続けてきたので、それが顧客の行動とこの数字に出ています。とてもいい傾向です。

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ポーフォリオ

組入ファンド9本の、最新の投資比率は次のとおり。(2021年5月末現在、月次レポートより)

投資比率が2割を超えるコアは、コムジェストの欧州ファンド、バンガードの米国の中小型株オポファンドです。次いで、コムジェストのエマージングファンド、ABの米国集中投資ファンド、BBHの米国中大型株ファンド、が10%前後です。

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地域別の投資比率(2021年4月末現在)は次のとおり。

インデックスと比較すると、アメリカの配分割合を低く、その他の地域を高めにしているようです。

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月次レポートは改善を希望

達人ファンドは、確固とした長期投資の運用哲学を持つ世界中のいいアクティブファンドを組み入れる運用方針と、長期のパフォーマンスの良さから、ポートフォリオのメインに据えていますが、不満もあります。それは受益者への説明や報告、特に月次レポートの内容です。

達人ファンドの月次レポートは、市場動向(株式・為替・金利等)の解説と、ポートフォリオに関する単なる事実の羅列(組入企業やリターン等)が大半です。

単純に言うと「つまらない」レポートなので、もっと、運用会社としての投資判断や投資行動の内容を詳しく載せてほしいです。例えば、、

・各ファンドの組入比率の基準や判断根拠
・新規にファンドを組み入れた場合や売却した場合はその判断の理由、運用会社やファンドのどこを評価しているのか
・各投資先の運用会社が行っている企業選びや対話の内容、それらについてのセゾン投信としての判断や解説
※スパークスなどは個人でもある程度情報を得られますが、海外の運用会社はなかなか難しいです。コムジェストが開示している運用レポートなどを参照するのもいいと思います。

セゾン投信は、常に「価格ではなく価値に投資すること」を説いています。ぜひ、投資先ファンドの価値を伝えてほしいです。FoFsの制約もあるかもしれませんが、達人ファンドだけですでに1,500億円以上の残高があればそれなりのことはできるのではないでしょうか。

セゾン投信は「受益者のために行動する」ことを貫く会社だと思っています。投資先ファンド関連のイベントや、毎年の運用報告会など情報提供の場は一般の運用会社に比べるとかなり充実していますが、肝心の月次レポートは改善の余地が大きいと思います。ぜひご検討をお願いしたいです。